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ビジネススーツの基礎知識

ビジネススーツの基礎知識

ビジネススタイルのドレスコードが緩和されているなか、スーツの正しい着方を知らないという方も増えてきている。そこで基本的なビジネススーツの選び方と着こなし方を、あらためて見直しておきたい。かつては上司や先輩が、後輩に伝えてきたドレスコードだが、そもそも上司・先輩が正しい知識がないのでは、オフィスのドレスコード作成すらままならない。

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ビジネスカラーはネイビーまたはグレー

ビジネススーツはネイビーというのがグローバルスタンダード。トーンは濃い目のほうがいい。柄は無地、または柄立ちしないストライプを。かつてロンドンの金融街ではストライプのスーツを「バンカーストライプスーツ」と呼んでエリートビジネスマンの象徴とされた。ファッション誌によくあるチェック柄は、カジュアルなビジネススーツあるいは飲み会やデートなどの遊び着としてお洒落用スーツとして認識してほしい。グレースーツもビジネスシーンに相応しい。欧米では礼装用に使われるグレーだが、チャコールグレーなど濃いめの色なら、就業後の通夜に出席するのみ失礼はない。日本人には黒のスーツを普段のビジネスシーンで着用するひともいるが、黒は日本の冠婚葬祭用、欧米ではモードなデザイナーズに限られる。

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フレッシャーズは2着目のスーツを

上記で黒のスーツは冠婚葬祭用と述べたが、日本ではリクルートスーツとして黒を着るひとが多い。これはここ20年ほどの通例で、それ以前はなかった傾向だ。海外でも黒いスーツを着る“就活”という文化はない。そのため、フレッシャーズにはリクルートスーツをそのまま着続けているひともいるが、先述したようにビジネスカラーはネイビーかグレーがグローバルスタンダードなので、内定が出たら、できるだけ早く2着目を用意すべきだ。形はシングルに限る。フレッシャーズにダブルは似つかわしくない。その理由は、次に述べる。

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役職がついたらダブルのスーツを

最近のトレンドではダブルのスーツも人気が高い。だが社内の地位を鑑みてダブルを着るべきだ。なぜならシングルとダブルはその出自が違うとされているから。シングルスーツは貴族の執務服をベースにしているとされる。つまり働くシーンのための服装だ。ダブルは指揮官が着る軍服由来とされている。前併せを変えることで、寒風吹きすさぶ甲板上での防寒を意識したデザインだ。そのためシングルよりダブルのほうが、重厚かつ威厳のあるスーツスタイルという認識がある。昨今のダブルはかつてのものより細身でスマートにアレンジされているが、社内の指揮官に昇進した頃に着るのが望ましい。

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ポケットチーフは要? 不要?

洒落者の外国人は、ノータイでもポケットチーフは欠かさない。ビジネスにはTVフォールド、パーティにはクラッシュといったように上手に使い分けをする。日本のビジネスマンはどうだろう。ポケットチーフにいささかの気恥ずかしさを感じるひとは少なくないようだ。なぜポケットチーフをするのかと前出のイタリア人に聞いたところ、「なぜネクタイをするのか」と逆に尋ねられた。彼の答えは「スーツを着るなら、タイとチーフは、セットでマスト」。ドレスアップシーンに限らないスーツスタイルの基本として、せめてタイかチーフを忘れずに。タイの基本はネイビー無地のシルクと言われるように、チーフの基本は白のアイリッシュリネンである。

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パンツの正しい裾丈は?

ジョガーパンツや、くるぶし丈のカジュアルパンツ同様、スーツのパンツも細身テーパードでくるぶし丈というトレンドスタイルをよく見かける。だがビジネススーツにトレンドは無用。欧米のドレスコードの基本事項では、すね毛が見えるのは紳士の恥。パンツの裾は靴の甲に触れる長さで、かならずダークカラーの靴下をはく。かつてはワンクッション、ツークッションなどと言われたが、現代的には軽く裾が折れるハーフクッションが望ましい。

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色柄シャツはどこまで許される?

ビジネススーツに合わせるシャツは白またはサックスブルーの無地が望ましい。なぜならネイビーやグレーといった、ビジネスカラーのスーツに合わせやすいからだ。柄シャツは柄目立ちしないものを。柄目立ちすると、タイやチーフとのカラーコーディネートに悩みがちで、朝の忙しい時間に手間取るからだ。ビジネススタイルは、鏡の前でとっかえひっかえファッションショーをして選ぶべきものではなく、ユニフォームとして完成していなくてはならない。有能な経営者に自身のスタイルを確立している方が多いのは、服装選びに余計な労力をかけないためでもある。

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ビジネスタイの色柄は?

ビジネススーツのタイは、あれこれ悩まずネイビー無地一択で構わない。なぜならタイはお洒落に個性を発揮するアイテムではあるが、ビジネスにおいては社会人の記号の意味合いが大きいからだ。ネイビースーツでもグレースーツでも、ネイビーの無地タイなら必ず似合う。レジメンタルは英国軍の所属を表す柄に由来するため出張時などは気をつけたい。また水玉柄は、秩序や整然といった意味があるとされ、ビジネスマンに相応しいとされる。