スーツをおしゃれに着こなす5つの小技(小物)を解説!
「あのひとのスーツはお洒落だな」と思わせるポイントはいくつかある。流行やトレンドよりも清潔感があってジャストサイズにフィッティングがあっていることは最重要項目だが、意外と見られているのは細かいディテールだ。ベーシックな服装でも、細部に気を使っていることが伝わるだけでお洒落に見えるものだ。「どうにもスーツ姿がキマらない」というひとは、以下の項目をチェックしてみてほしい。
無地のタイをする
タイは柄物ばかりという人は少なくないが、タイは本来無地でいい。むしろ余計な柄物を使ってお洒落を演出するのはカラーリングテクニックを必要とするが、単色無地のネイビータイなら、ネイビースーツでもグレースーツでもスッキリスマートに見える。いつも鏡の前でタイの色柄選びに悩んでいるなら、いっそ無地のネイビータイを。色の濃さやサテンやツイルなど様々な素材で着回すのがお洒落なひとのコーディネートテクニックだ。
タイにディンプルを入れる
タイのノット(結び目)の下に、デインプル(くぼみ)を入れて無造作を装うと洒落て見える。ディンプルなしに、すっきり仕上げると衿元に表情がなく無粋なのだ。むしろディンプルを入れることで、無造作な様子とタイの生地感が伝わって、スーツスタイルのアクセントにすることができる。結び方は本来ネクタイの衿開きの角度に合わせるが、近年はシャツの種類を問わずプレーンノットで統一するのが主流。
ポケットチーフを駆使する
日本人にはビジネススーツにポケットチーフを敬遠するひとが多いが、欧米人にはノータイでもポケットチーフは必ずするというひとが多い。日本人でも礼装のときは、白いポケットチーフを挿すはずだ。礼装、ビジネスとも白いアイリッシュリネンのチーフが最もエレガントとされるが、ビジネスにはブルー系の色縁取りのあるものが使いやすい。タイと色合わせして挿すのもいい。
シャツの衿型を工夫する
普段のビジネスシャツはセミワイドカラーが一般的だろう。かつては衿開き角度の小さい、レギュラーカラーが主流だったが、90年代のクラシコイタリアブーム以降、セミワイドが主流だ。いま選ぶなら、英国調のフォーマルシャツが新鮮だ。タブカラーシャツやピンホールカラーシャツなど、衿羽根を絞るタイプなら、端正なうえに衿元の表情は新鮮だ。手持ちのシャツでもカラークリップやカラーバーなどで衿羽根を引き寄せて締めるという手もある。
本切羽のボタンを外す
ジャケット袖の飾りボタンが外せる仕様になっている場合、わざと1〜2つ外しておくというテクニックがある。これは本来「既成品ではなく、高級なオーダースーツを着ている」ことを自慢する小技なのだが、スーツは隙なく完璧に着るよりも、どこかハズして着る方がいいという意見もある。そのため、袖ボタンを留め忘れているかのように演出するのだ。同じようなテクニックで、ボタンダウンシャツの衿ボタンを外すというテクもあるが、これは場合によって、単に留め忘れているだけに見えるのでご注意を。