40代・50代にふさわしいレディース喪服
INDEX
3種類の喪服の違いをチェック
まずは、喪服の種類を理解しましょう。
喪服には「正喪服」「準喪服」「略喪服」の3種類がありますが、それぞれの特徴と違いを把握して、適切な喪服を選ぶときの助けに。
種類 | 特徴 | 適用場面 |
---|---|---|
正喪服 | 黒の無地で、光沢のない素材 黒のストッキングや靴と合わせ、全身を黒で統一 季節を問わず首元が詰まったデザインや長袖 |
喪主や近親者が葬儀や告別式で着用 |
準喪服 | 黒の無地を基本 光沢のある素材も許容されるが、ない方が無難 |
一般的な葬儀や告別式 最近では喪主や遺族、参列者が着る場面も多い |
略喪服 | 黒以外の暗色系もOK 柄物も許容される 派手な色や柄を避け、全体的に落ち着いた雰囲気に |
法事、初七日などの比較的カジュアルな弔事 仮通夜や急な訃報を聞いて駆けつける際 |
【正喪服】
正喪服は、最も格式が高く、最も厳粛な場に着用する喪服。「喪の装いの最上位」とも言えるもので、喪主や近親者が葬儀や告別式で着ることが一般的です。
特徴としては、黒の無地で、素材は光沢のないものを選びます。また、黒のストッキングや黒の靴と合わせることで、全身は黒で統一。季節を問わず首元が詰まったデザインのものや長袖を選びましょう。
【準喪服】
次に準喪服は、正喪服に比べると少しカジュアルな装い。それでも葬儀や告別式には適しています。
特徴としては、正喪服と同じく黒の無地を基本としますが、素材については光沢のあるものも許容されます(ない方が無難です)。
最近では喪主を含めた遺族も参列者も準喪服を着ることが多く、一般的に「喪服」といえば準喪服を指すことが多い印象。
【略喪服】
略喪服は、最もカジュアルな喪服で、法事や初七日など、比較的カジュアルな弔事の場で着るもの。
また、仮通夜など急な訃報を聞いて駆けつける際は、略喪服の着用がマナー。正喪服では「前もって死の準備をしていた」かのような印象を与えるため、NGです。
略喪服は、黒以外の暗色系の色でもOKで、柄物も許容されます。ただし、派手な色や柄は避け、全体的に落ち着いた雰囲気を保つことが重要です。
40代・50代がレディース喪服を選ぶポイント
ここでは、40代・50代の女性がレディース喪服を選ぶ際のポイントをチェック。
年齢とともに体型や肌質が変わることを考慮し、素材選びやデザイン、サイズ感などに注意を払うことが大切です。
【素材】
喪服の素材選びは、見た目だけでなく着心地にも大きく影響します。
特に40代・50代の女性は、更年期の影響で体温調節が難しくなることもありますので、通気性の良い素材を選ぶことをおすすめします。
葬儀や告別式は長時間にわたることもあります。着心地の良い素材を選びましょう。
【体型をカバーするデザイン】
体型に自信がない方や、気になる部分をカバーしたい方は、デザイン選びが重要です。
例えば、ウエスト部分がドレープになっているデザインや、Aラインのスカート部分があるデザインなどは、体型を優しくカバーしてくれます。
また、ロング丈のジャケットならば、お腹や腰など体型の気になる部分をカバーできますし、椅子に座ったときに膝も出ないので、おすすめです。
首まわりが気になるときは、首周りに立体的なデザイン(フリル衿や立ち襟など)を取り入れて、顔周りをエレガントに。
【サイズ感】
サイズ感もとても大切。
自分の体型に合ったサイズの喪服を選ぶことで、見た目がスッキリと見え、動きやすさも確保できます。
喪服は長時間着用することが多いので、窮屈感のないサイズ選びを心掛けましょう。
【信頼できるブランド】
信頼できるブランドの喪服を選ぶことで、素材やデザイン、サイズ感などの品質を確保できます。
また、アフターサービスも充実していることが多いので、安心して購入できます。
喪服のときのメイク・アクセサリー・髪型は?
喪服を着るときには、服装だけでなく、メイクやアクセサリー、髪型への配慮も大切。ここでは、それぞれについて、適切なスタイルをご紹介します。
【メイク】
喪服の際のメイクは、全体的に控えめであることが求められるもの。以下に、基本的なポイントを挙げてみましょう。
・肌色は自然な色合いを心掛け、ファンデーションは厚塗りを避ける
・アイシャドウはブラウン系の淡い色を選ぶ
・口紅も淡いピンクやベージュなど、自然な色味を選びましょう
・マスカラやアイライナーは控えめに。濃い色は避け、ブラウンがおすすめです。
メイクは全体的に地味であるべきですが、「顔色を悪く見せる」ということではありません。大切なのは、清潔感を保つことと、健康的な肌色をキープすることです。
【アクセサリー】
喪服の際のアクセサリーは、基本的には控えめにすることが望ましいです。
イヤリングやネックレスなどの装飾品は、シンプルなものを選びましょう。華やかなものや大きなものは避けるように。
時計も派手なデザインのものは避け、シンプルで控えめなものを選びましょう。
指輪は結婚指輪のみ、または全く身につけないことが一般的です。
【髪型】
喪服を着る際の髪型も、全体の雰囲気に合わせて落ち着いたスタイルを選ぶことが大切。
ロングヘアの方は、後ろで一つにまとめるなどして、清潔感を出すことが大切です。ショートヘアの方は、髪が顔にかかるようなスタイルは避け、きちんと整えましょう。
髪飾りは基本的に使用せず、必要な場合は色もデザインも出来るだけシンプルなものを選びましょう。
喪服を着る際のメイクやアクセサリー、髪型は、全体として「清潔感」を保つことが最も大切。華美さを避け、控えめなスタイルを心がけるように。
レディース喪服のコーディネート3選
レディース喪服の具体的なコーディネートをご紹介します。
今回は、「ジャケット+ワンピース」「ジャケット+パンツ」「ジャケット+スカート」の3つのパターンを見ていきましょう。
シーンを選ばない正装、ジャケット+ワンピース
きちんとサイズ感のあったジャケットと半袖ワンピースのセットアップを持っていれば、どんな喪のシーンでも間違いありません。お寺で正座をするときも、教会で椅子に座るときにも膝が出ないスカートの丈感がマスト。ツヤのない合成皮革や布地のバッグと靴、肌が適度に透けるシアーな黒ストッキングで、年齢にふさわしい女性らしく落ち着いた装いを。
略喪服として重宝するジャケット+パンツ
喪服はスカートが一般的ではありますが、仕事帰りにお通夜に行く、といった場合にはパンツスーツのブラックフォーマルといった選択も。寒い季節の法事などにも使えます。この場合もナチュラルストッキングではなく、シアーな黒ストッキングを合わせることが基本。だらしなく見えることが何よりもNGですから、サイズの合ったオーダースーツで揃えておけば安心です。
季節を問わず便利なジャケット+スカート
ジャケットのインナーをアレンジすることで、1年中使えるスカートセットアップ。喪服に“こなれ”や“トレンド”は必要ありませんが、ジャケットやスカートのシルエット、スカート丈などある程度のアップデートは必須です。また自分の体型に合ったサイズ感であることがきちんと感、清潔感につながります。オーダースーツなら、大人として自信の持てるブラックフォーマルが手に入ります。
40代・50代のレディース喪服に関するよくある疑問・質問
ここでは、40代・50代のレディース喪服に関する疑問や質問について詳しく見ていきましょう。
Q.40代・50代の女性に適した喪服のデザインは?
A.シンプルで落ち着いたものが基本となります。
以下に、特におすすめのポイントを挙げてみます。
長めの丈:ジャケットやワンピースは膝下まであるものが一般的です。これは体型をカバーするだけでなく、落ち着いた印象を与えます。
シンプルなデザイン:あまり派手なデザインは避け、シンプルなものを選ぶと良いでしょう。ボタンの数やデザイン、襟の形などもシンプルなものを。
適切なフィット感:体型に合ったサイズ感が大切です。あまりにも大きすぎたり、小さすぎたりすると場にそぐわない印象に。
Q.通販で喪服を購入する際の注意点は?
A.サイズ、素材感、返品・交換のポリシーを要チェックです。
以下に、具体的なチェックポイントを挙げてみます。
サイズ:自分のサイズを正確に知っておくことが大切。可能であれば、事前に採寸しておくとより安心。
素材感:ネット上では素材感が分かりにくいので、詳細な説明を読んで確認を。
返品・交換ポリシー:商品が合わなかった場合の返品・交換ポリシーを事前に確認しておくと安心です。
Q.40代・50代の女性の喪服は和装でなければいけないのでしょうか?
A.40代・50代の女性の喪服が必ずしも和装である必要はありません。
和装か洋装かは、主に葬儀の形式や参列者の関係性、自身の好みなどによります。
ただし、和装の場合は一定のマナーが求められるため、事前に確認しておくことが大切です。
基本をおさえつつ世代にふさわしい喪服を
今回の記事では、40代・50代の女性にふさわしいレディース喪服について、喪服の種類や喪服選びのポイント、喪服を着用する際のメイクやアクセサリー、髪型について触れつつみてきました。
レディース喪服のコーディネート3選は、自分に似合うスタイルを見つける参考に。
しかし、まだまだ知っておきたい情報があるかもしれません。
このサイトでは、さまざまな視点から喪服・礼服に関する情報を提供していますので、ぜひ他の記事もチェックしてみてください。
PROFILE
STYLIST
松村純子
[ JUNKO MATSUMURA ]
雑誌、広告などで活躍する人気スタイリスト。ビジネススタイルもカジュアルも、どこかに女らしさを感じさせるキレのいいスタイリングを得意とする。一般企業に就職経験もあるため、リアルな視点からのスーツ選びに定評あり。