女性用スーツのボタンの留め方ルール!NGマナーも解説
ビジネスシーンで大切な第一印象を左右するスーツスタイル。特に女性用スーツでは、ボタンの留め方がマナーの大切なポイントになります。
働き方が多様化し、スーツを着る機会が増えている一方で、正しいボタンの留め方を知らないまま仕事に向かう人も少なくありません。ここでは、より上品なスーツ姿を作るための「ボタンにまつわるルール」をお伝えしていきます。
レディーススーツのボタンは全て留めるのが基本
女性用スーツには男性用とは違う独自のルールがあります。好印象を与えるためにも、基本的なマナーをしっかり押さえましょう。
ボタンを全て留める理由
前提として女性用スーツには繊細な美しさが込められています。デザイナーがスーツを作る際、スーツを着たときに生地の張り具合からシルエットまで「どうなるのが理想か」まで、細かな部分まで考えて仕立てています。
結果、ボタンを全て留めることでラインが美しく浮かび上がり、女性らしい上品さを引き立てることができます。体のラインに沿って作られているため、ボタンを留めた状態が一番きれいなシルエットになるわけです。
男性用スーツと女性用スーツの違い
男性用スーツでよく見かける「下のボタンを開けるスタイル」は、女性用スーツには当てはまりません。
女性用スーツは丈が短めに作られているので、ボタンを開けると意図せず下腹部が目立ってしまうことがあります。
きれいなシルエットを保つためにも、全てのボタンを留めておくことをおすすめします。
座る時のボタンルール
女性用スーツは座っている時もボタンを留めたままが基本です。
ウエストのラインを意識して作られているので、座った時もシルエットが崩れにくいように工夫されているからです。
結果として座った時にボタンを開けてしまうと、スーツ本来の美しさが損なわれるだけでなく、仕事への取り組み姿勢まで疑われかねません。
スーツのボタン数による印象の違い
スーツの印象はボタンの数で大きく変わります。場面や目的に合わせて、ぴったりなボタン数を選ぶことが、センスの良い着こなしのコツです。
1つボタンスーツの印象
華やかで女性らしい1つボタンスーツは、クリエイティブな仕事での着用に向いています。 もともとデザイン性が高いので、結婚式やパーティーなどのフォーマルな場面でも重宝します。
ウエストのくびれが強調される分、スタイルをより良く見せる効果も期待できます。ただし、やや「保守的」な業界での面接や大切な商談には、少し派手すぎるかもしれません。
2つボタンスーツの印象
ビジネスシーンで一番人気の2つボタンスーツは、様々な場面で活躍します。
胸元の開き具合が丁度良く、上品な女性らしさと知的な印象のバランスが取れ、さらにデザインが使いやすいので、いろんなシャツやブラウスと組み合わせを楽しめます。就職面接などの大切な場面でも、信頼感のある装いを演出できます。
3つボタンスーツの印象
凛とした雰囲気を感じさせる3つボタンスーツは、信頼感と誠実さを大切にする場面に最適です。
首元までしっかりと覆われる分、品のある落ち着いた印象を与えます。銀行や公的機関など、堅実なイメージが求められる職場での着用に向いています。
胸元の開きが控えめなため、アクセサリーやスカーフなどの小物使いには工夫が必要です。
レディーススーツのボタンに関するよくある質問と回答
ビジネスの現場で多く寄せられる疑問について、実践的な解決方法をご紹介します。
Q. ボタンを開けるとシワになりませんか?
女性用スーツはきれいなシルエットを保つための工夫がたくさん詰まっています。
よってしっかりフィットする一着に出会えた時などは、ボタンを留めてもシワは気にならないケースも多いでしょう。サイズ選びには下記のポイントが大切です。
確認ポイント | 選び方のコツ | 避けるべき選択 |
---|---|---|
着丈 | 腰骨が隠れる長さ | 極端な長さ・短さ |
シルエット | 体に沿う程度 | ぴったりすぎる・緩すぎる |
素材感 | 程よい張りがある | 柔らかすぎる・硬すぎる |
Q. なぜ女性用スーツは左前なのですか?
諸説ありますが、歴史的な背景に基づく伝統といってよいでしょう。上流階級の女性たちが使用人に着付けを任せていた時代、使用人から見て留めやすい左前が採用されました。
男性用スーツの右前という仕様には、右利きの人が多いことや、剣を抜きやすくするためという説があります。
Q. レディーススーツのボタンNGマナーはありますか?
ビジネスの場面では全てのボタンを留めるのが基本マナーです。
一部のボタンを開けた着方は、スーツ本来の美しさを損ない、だらしない印象を与えかねません。座る時もボタンは全て留めたままにすることで、仕事への真摯な姿勢が伝わります。
Q. オーダースーツでボタンの数を選ぶ際の注意点はありますか?
ビジネスの場面では2つボタン以上がおすすめです。銀行や公的機関など、保守的な業界では3つボタンが無難です。
1つボタンは華やかな印象があるため、フォーマルな場面では避けた方が無難でしょう。上品な装いを演出するため、ボタンの素材や色使いにも気を配ると良いでしょう。
Q. 真夏でもボタンは全部留めないといけませんか?
暑い季節でも、ビジネスシーンではボタンは全て留めるのが基本です。汗ばむ季節は、スーツ選びで工夫をしましょう。
夏用の軽量素材を選んだり、裏地を半裏や背抜き仕立てにしたりすることで、見た目を崩さず快適に過ごせます。真夏のジャケットは、移動中だけ脱ぐなど、TPOに応じた対応を心がけましょう。
Q. ボタンが取れかけている時の応急処置は?
オフィスでよくある緊急事態ですが、慌てる必要はありません。応急処置として、安全ピンで留めるかアウターで隠し、可能な限り早いタイミングでスーツのお直し専門店または購入店へ駆け込みましょう。
ただし「安全ピン作戦」は一時的な対処法。早めに専門店での修理をおすすめします。予備のボタンは必ず保管し、取れたらすぐに付け替えられるようにしておきましょう。
まとめ
女性用スーツは、全てのボタンを留めることで最も美しいシルエットが生まれます。場面に合わせて適切なボタン数を選び、プロの雰囲気を大切にしましょう。
正しいボタンの留め方を心がけることで、スーツの魅力を最大限に引き出し、仕事での好印象につながります。ビジネスシーンでの立ち振る舞いは、細かな部分で差が付くもの。上品な装いで、自信に満ちた毎日を過ごしていただければと思います。
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