基本となるチェックスーツの着こなし方。種類と組み合わせも紹介
着こなしが難しそうな印象のあるチェックスーツは、敬遠されがちな柄の一つです。しかし、いつもとは違った印象を求めて、取り入れたい人もいるのではないでしょうか。そんな人のために、種類ごとの着こなし方法や、シーン別のポイントを紹介します。
チェックの種類を知る
チェックスーツにはいくつか種類があり、それぞれ異なる特徴を持っています。チェック柄の種類によって、どのような印象を与えるのかを紹介します。
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クラシックな『グレンチェック』
グレンチェックは、19世紀はじめにイギリスで考案された、歴史あるデザインです。
『グレン』には『谷、渓谷』といった意味があり、スコットランドの谷あいで最初に織られたことが名前の由来となっています。
イギリス国王だったウィンザー公が好んでいた、グレンチェックにブルーのオーバーペーンが入ったものは、『プリンス・オブ・ウェールズ・チェック』とも呼ばれます。
千鳥格子と、髪の毛ほどの細さであるヘアラインによる小さなチェックを組み合わせており、縦糸と横糸の濃さを変えることで大きな格子に見せるという特徴があります。
ウール素材で作られることが多く、上品で温かみのある雰囲気です。
上品に見える『ハウンドトゥース』
『猟犬の牙』の意味を持つハウンドトゥースは、細かい千鳥格子のチェックデザインです。イギリス発祥の定番の格子柄であり、チェック柄の一種として人気があります。
千鳥格子の色は、一般的に白地に黒や茶色が配色され、クラシカルで上品な印象を与えます。ビジネスシーンでは派手さを抑えるため、格子が小さいものが好まれるでしょう。
汎用性の高い『ウインドウペン』
細いラインで四角形を作り、窓の格子のように見せるチェック柄で、シンプルですっきりとしたデザインが特徴です。
幅の広い四角柄は柔らかな印象があり、どの服装にも合わせやすいため、スーツだけでなくシャツにも取り入れられています。
汎用性が高いデザインですが、ビジネスシーンでは、落ち着いたダーク系の色を選択すると良いでしょう。
サイズにゆとりを持たせすぎると、デザインがゆがんでだらしなく見えてしまうこともあるため、注意が必要です。
イギリスの伝統『タータンチェック』
スコットランド発祥の、最も有名といわれるチェック柄であり、イギリスの紋章院が公式に認定したデザインのみが『タータンチェック』と呼ばれています。
イギリスを象徴する柄で、伝統的な格子です。過去には地位や身分によって利用できる色が決められているほど、厳格に扱われていました。今では『バーバリー』のチェック柄としても有名です。
目立つデザインであるため着こなしも難しくなりますが、クラシカルでおしゃれな印象を与えられるでしょう。
コーディネートの基本となるアイテム
チェックスーツに合わせるシャツやネクタイは、センスが求められるところです。奇抜さを抑えながら地味にならない、おしゃれな組み合わせを紹介します。
シャツの基本は白や無地
チェック柄には、スーツのカジュアル度を高める効果があります。そのため、合わせるシャツは基本的に白などの無地で引き締め、バランスを整えると良いでしょう。
スーツが薄めのグレーであれば、サックスなどの淡いブルーがおすすめです。
また、襟と身頃の色が異なる『クレリックシャツ』よりも、スタンダードタイプのシャツが好ましいでしょう。
ネクタイは色で遊ぶ
ネクタイは無地を選択しましょう。柄入りであれば、スーツの柄と相まってくどい印象を与えてしまいます。無地である代わりに、色を組み合わせておしゃれに着こなすことがポイントです。
例えば、グレー地の『ハウンドトゥース』柄のスーツに、ネイビーのネクタイを合わせれば、上品な印象を醸し出せます。
『グレンチェック』のスーツと同色系のネクタイを合わせれば、イギリス紳士のような雰囲気が強まります。細めのものを組み合わせると、よりスマートに見えるでしょう。
シーン別に見るチェックスーツのポイント
チェック柄のスーツを着こなすためには、シーンごとに使い分けを意識することも大切です。それぞれのシーンに沿ったポイントを紹介します。
ビジネスシーンでは柄に注意
チェック柄は、少し畏まった服装であるスーツに、カジュアルな要素を加えるデザインです。そのため、ビジネスシーンでは目立つチェック柄は好ましくない可能性があります。
『ウインドウペン』や『タータンチェック』は、カジュアルな雰囲気が強くなるため、商談や厳格なビジネスシーンでは注意が必要です。
一方、格子の小さい『ハウンドトゥース』などは、さりげないおしゃれとしてビジネスシーンでも使いやすいものです。
無地のシャツとネクタイを合わせて締まりを見せ、バランスを整えると良いでしょう。
結婚式は二次会ならOK
結婚式や披露宴では、基本的にスーツは礼服にあたるブラックスーツを着用するのが基本です。特に親戚の結婚式や、上司や職場の先輩が式を挙げる際は、柄モノのスーツは控えた方が良いでしょう。
しかし、友人の結婚式の二次会であれば、カジュアルでおしゃれなチェック柄のスーツを着用しても問題ありません。華やかな格好で場を盛り上げる意味でも、シーンに適しているといえます。
ただし、新郎よりも目立ってしまわないよう注意が必要です。奇抜な組み合わせにならないよう、品格のある着こなしを意識しましょう。
ベースカラーごとの着こなしを紹介
スーツの色によって、定番のスタイルや、それぞれの特徴を生かしたコーディネートがあります。おすすめの着こなしを紹介するので、参考にしてみてはいかがでしょうか。
グレー×チェック
ビジネスシーンにも使いやすいグレーのチェックスーツは、靴やネクタイ、カバンなどの小物を黒や茶色で統一すると、落ち着いた品格のある雰囲気にまとまります。
また、無地の白シャツに小紋柄のネクタイも似合うでしょう。
明るめのライトグレースーツであれば、チャコールグレーや深いネイビーなどのダーク系のネクタイを合わせると、全体を引き締めてくれます。
濃いめのグレースーツは、落ち着いた印象を備えています。その特長を十分に生かすためにスリーピースのスーツを選ぶと、より品格のあるスタイルになるでしょう。
ネイビー×チェック
チェック柄が目立たないネイビーのスーツであれば、無地のネイビーと同様の着こなしができます。
例えば、ライトブルーのシャツと合わせると、クールに決まるでしょう。ネイビーの無地ネクタイを入れると、全体的に引き締まります。
白の無地シャツと合わせると、誠実な印象を与えられます。少し地味であり、個性が欠ける部分もありますが、ポケットチーフをアクセントに添えると一変して華やかにまとまるでしょう。
ブラウン×チェック
ブラウン系のスーツは、温もりや安定感といったイメージが持ち味です。その温かみを引き出すためにも、暖色のネクタイを入れることをおすすめします。
堅実さや温かさだけに徹したくないのであれば、ブルーのシャツでクールに引き締めることで、バランスを調整できます。
ブラウンは温かさだけでなく、落ち着いた大人の雰囲気も備えています。ネクタイにボルドーを入れることで、情熱的でおしゃれな印象を与えられるでしょう。
また、光沢のあるゴールドのネクタイを組み合わせれば、華やかなイメージも楽しめます。
チェック柄を着こなしてスーツを楽しもう
カジュアルで少し着こなしが難しそうなチェック柄のスーツですが、柄の種類とネクタイなどの小物を組み合わせ次第で、さまざまなシーンで活躍できます。
ビジネスには主張の少ない柄を選択しつつ、アクセントカラーを取り入れるとおしゃれです。結婚式の二次会などでは、華やかな着こなしを楽しむのもよいでしょう。
ここぞというシーンのためにも、ラインアップに加えてみてはいかがでしょうか。