スーツのタックとは?タックのメリットと選ぶときのポイント
スーツをおしゃれに着こなすためには、『タック』にもこだわってみましょう。機能性が向上するだけでなく、見た目にもアクセントを付け加えられます。タック入りのスーツを着るメリットや、選ぶ際のポイントについて解説します。
スーツのタックってなに?
パンツに入っているタックとは、どのようなものなのでしょうか。近年のトレンドであることも押さえておきましょう。
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パンツのウエスト部分にあるヒダ
『タック』とは、パンツのウエストより下にある生地を折り込み、ウエスト部分から下に向けて入れたヒダのことです。
左右に1本ずつ、または2本ずつ入っているパンツが、『タックパンツ』です。
タックは、パンツの機能面とデザイン面に影響を与えます。また、タックが入っているからといって、良いパンツであるとも限りません。
着用シーンや体形、好みなどを考慮し、自分に合ったタックの種類を選ぶことが重要です。
近年はタック入りパンツがトレンド
ひと昔前まで、既製品として店頭に並んでいたパンツは、タック入りとタックなしが半々という状態でした。
しかし、近年タックパンツが人気を集めており、店頭で扱われるパンツもタック入りが増えてきています。
スーツだけでなく、パンツ単体で売られている製品も、タック入りの割合が高まっている傾向にあります。
スーツのトレンドに合わせたいのであれば、タック入りパンツが人気であることを知り、タックについての知識を深めておくことが不可欠といえるでしょう。
タックがあるメリット
タックが入ることで、スーツスタイルにどのようなメリットがあるのでしょうか。機能面とデザイン面のそれぞれにおける魅力を紹介します。
窮屈にならないので動きやすい
タックは生地を折り込んだ作りになっているため、着用時に左右へ適度に広がり、ウエストから下の部分に余裕が生まれます。
そのため、動きやすくなることがタックパンツの特徴です。特に、立ったり座ったりの動作を行う際、動きやすさをより体感できるでしょう。
一方、タックなしのパンツは、ウエストから下の部分にゆとりができないため、動作時に窮屈さを感じやすいことがデメリットです。
着用する際に程よいゆとりが生まれることは、下半身をきれいに見せることにもつながります。
さりげないおしゃれが楽しめる
おしゃれの要素として楽しめることも、タックの魅力です。ウエストから折り目が伸びているだけで、クラシカルな雰囲気を醸し出し、洗練された上品な印象を与えられます。
その日の気分や着用シーンにより、タックの本数を変え、さりげないおしゃれを楽しむことも可能です。
タックは、きつめのパンツやゆとりがあり過ぎるパンツを着用した際に生まれるシルエットの崩れを、バランス良く整えてくれる役割も果たしています。
タックの種類は3種類
タックの種類は、本数により『ノータック』『ワンタック』『ツータック』の三つに分かれています。それぞれの特徴を理解しましょう。
タックなしの『ノータック』
ノータックタイプのパンツは、ウエストから下の部分がすっきりとしていることが特徴です。スタイリッシュに着こなせるため、カジュアルな印象を与えます。
脚をすっきりと見せたいなら、ノータックがおすすめです。スーツジャケットだけでなく、日頃から着ているカジュアルタイプのジャケットにも合わせられるでしょう。
とはいえ、タック入りパンツと比べて動きにくいことがデメリットです。大きな動作を必要としないシーンでの着用に向いています。
ウエストの下部分にゆとりを作るため、ウエストの位置が低めに設計されているデザインのパンツもあります。
左右に1本ずつの『ワンタック』
既製品で最も多いタイプがワンタックです。左右に1本ずつ入ったタックにより、腰回りにゆとりが生まれ、動きやすくなることが魅力です。常に動き回らなければならないようなシーンや、立ったり座ったりする動作が多くなるシーンに向いているタイプといえるでしょう
また、クラシカルなスーツに多く採用されていることからも分かるように、上品な着こなしができます。
ウエストの下部分に余裕ができるため、体形が変わりやすい人にもおすすめです。ある程度の体形の変化は、タックで生まれるゆとりでカバーできます。
シーンを選ばず着用できる、機能性とデザイン性のバランスがとれたタイプだといえるでしょう。
左右に2本ずつの『ツータック』
ワンタックに、さらに1本ずつタックを増やしたタイプです。腰回りやヒップに大きな余裕が生まれるため、より動きやすくなります。
また、ゆとりのある見た目は、品格のある高級な印象を与えやすくなります。しかし、ゆとりがあり過ぎると、だらしなく見えてしまうことには注意が必要です。
ジャケットとの組み合わせや全体のバランスを考慮し、シルエットが崩れないような着こなしが求められます。
タックを選ぶポイントを押さえよう
3種類あるタックの中から、どれを選べば良いのか迷った際に、押さえておきたいポイントを紹介します。タック選びに失敗しないよう参考にしましょう。
自分のスタイルに合わせる
タックの本数が増えるほど、腰回りやヒップにゆとりが生まれます。着心地や動きやすさを重視し、体形に合ったタイプを選ぶことが重要です。
標準のスーツスタイルなら、ノータックを選びましょう。すっきりとしたシルエットをスーツスタイルでもそのまま表現できます。
さらに余裕を持たせたスタイルを選びたい人にはワンタックがおすすめです。程よいゆとりをキープできるため、あらゆるシーンで無難に着こなせます。
太めの体形の人や、スポーツなどで筋肉が付いている人にとっても、ストレスなく着用できるでしょう。 また、デザインを重視したスタイルを選びたい人にはツータックがおすすめです。ウエストの位置に合わせる
着用時にウエストがどのあたりの位置に落ち着くのかを考慮することも、タック選びのポイントです。
サスペンダーを使用したり、スリーピースを着用したりする場合は、ウエストの位置が高めになりやすいでしょう。
ハイウエストで着用する場合、タック入りのパンツを選べば、タックがアクセントになるため、よりエレガントに着こなせます。
ウエストが低い位置にあるローライズの場合は、腰回りのゆとりを目立たせないよう、ノータックの着用がおすすめです。
スーツスタイルでは、ウエスト下部分も見た目の印象を左右する大事な要素として意識しましょう。
コーディネートに合わせる
スタンダードなコーディネートの場合、ノータックが無難です。どんなスタイルにも合わせやすく、普段使いのカジュアルなジャケットとも相性が良好です。
タック入りパンツを使ったコーディネートは、近年のトレンドにもなっていて、クラシカルで上品な印象を与えます。、
また、ハイウエストのスタイルで着用するタックパンツを選べば、よりタックが際立つため、エレガントな雰囲気を強調できます。
どのタイプを選べば良いか迷う場合は、どのようなスタイルとも相性が良い、ワンタックがおすすめです。
ディテールにこだわったパンツ選びを
ウエストの下部分に伸びているタックには、動きやすくなることやおしゃれを楽しめることなどのメリットがあります。
『ノータック』『ワンタック』『ツータック』それぞれの特徴を理解し、着用シーンや好みに合わせて選ぶことが重要です。
近年のトレンドでもあるタックパンツの魅力を知り、細部にまでこだわりを反映させた着こなしを意識しましょう。