オーダージャケットでワンランク上の着こなしへ。おしゃれな1着を作ろう
スーツにおいても単体の上着にしても、ジャケットは既製品がほとんどという人が多いものです。対して、オーダージャケットには、さまざまなメリットがあります。唯一無二のオリジナルをまとって、ワンランク上のおしゃれを実践しましょう。
オーダージャケットの基本
「既製品のジャケットでは体形に合わないので、フィットしたものが欲しい」「自分だけの1着を手にしたい」といった要望に、オーダージャケットは応えることができます。
理想のジャケットに袖を通せるオーダージャケットですが、どのような手順を踏んで注文するのか見当がつかず不安だという人もいます。
そこで、初めての注文にチャレンジしようという人にも分かるように、オーダージャケットの基本をまとめました。
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3種類のオーダー方法をチェック
オーダージャケットは、既製品と比べると生地やデザインの選択にあたり自由度が高く、自分の好みに合わせて仕上げることができます。
オーダー方法には、その自由度に応じて、『パターンオーダー』『イージーオーダー』『フルオーダー』の3種類があります。
パターンオーダーはセミオーダーとも呼ばれ、既成サイズをもとに着丈や袖などを調整します。最も一般的な方式で、納期が早く安価な点が特徴です。
イージーオーダーは、体形に近い型紙を選び、それをベースに作っていく方式で、パターンオーダーに比べて選べるデザインや生地も増えます。仮縫いがない分、フルオーダーよりも安価です。
フルオーダーは、体形に合わせて型紙作りからスタートするオーダー方式です。生地・デザインからボタンや糸など細部まで自由に選べるため、理想の1着を仕立てられるのです。
納期や保証期間・内容を確認
既製品でも着丈や袖の長さを調整することがあり、直しには時間が必要です。オーダージャケットの場合、それ以上に製作期間を要する場合がほとんどです。
オーダーの方式によっても異なりますが、最も早いパターンオーダーでも2週間はかかると理解しておきましょう。
イージーオーダーやフルオーダーであればより時間が必要です。手縫いや仮縫いには手間がかかり、2カ月ほどの製作期間が必要なケースも十分に考えられます。
場合によっては、完成を待つ間に季節が移り変わっていることもあります。確実な納期を想定し、完成時期を見越してオーダーすることが肝要です。
また、完成後に体に合わない部分があった場合などに、直しに保証が適用されるか、そしてその期間や範囲などについて十分に確認することも大切です。
ジャケットをオーダーするときのポイント
オーダー方法の種類や注意すべきポイントについて見てきました。ここからは、実際にジャケットをオーダーする際のポイントについて解説しましょう。
オーダー前にイメージを固める
ジャケットをオーダーするにあたり、店員さんや職人さんに、自分が理想とするジャケットのイメージを的確に伝えることが必要です。イメージがより具体的であるほど、作る側も理想のデザインに近づけられます。
そのために、注文する側がしっかりとイメージを固めておきましょう。それを分かりやすく表現することが、オーダージャケットの完成度や満足度を高めるのです。
ビジネス重視かプライベートでカジュアルに着たいかなど、着用シーンを想定することも大切です。また、サイズについては、最も着やすいと感じる手持ちのものを持参しても良いでしょう。
明確に理想を伝えるための準備は欠かせません。
慎重に行いたい生地選び
生地選びは、ジャケットのオーダーに不可欠であると同時に、重要なポイントです。どのような生地を選ぶかで、仕上がったジャケットの印象は大きく変わります。ここは慎重に行いたいものです。
まったく知識がない場合でも、生地の種類や柄のタイプなどについて、ある程度調べておくことが大切です。何も知らない状態よりも、少しでも知識を得ておくことで、生地の比較もスムーズになります。
オーダーを初めて経験する人の中には、生地の種類の多さに驚く人もいます。それほど多彩なタイプの中から好みの生地を見つけるためにも、最低限の下調べは重要です。
季節別の生地選び
生地選びでは、季節感を考慮することも大切です。春夏シーズンに羽織ると暑く感じる、反対に秋冬に身に着けると肌寒いなどといったことは避けたいものです。
また、見た目の印象においても、季節感にマッチしているかどうかは重要です。次に、季節別の生地選びについて解説します。
春夏はリネンがおすすめ
春夏もののジャケットをオーダーするならば、生地に関しては『リネン』をおすすめします。着心地も見た目も、爽やかな春や日差しが強い夏にぴったりです。
リネンは、亜麻(あま)の繊維によって作られた生地です。通気性に優れており、蒸し暑い季節でも快適な着心地をもたらしてくれます。また、ビジュアルにも軽快さがあり、涼しげな印象をもたらします。
加えて、吸放湿性も高く、防臭効果や雑菌の繁殖を抑える働きも持っています。そのため、梅雨の時期など湿度の高い時期にも適した素材です。
秋冬はツイードが定番
秋冬によく用いられる生地に、サージやフランネルなどがありますが、多彩な種類の中から推薦するのは『ツイード』です。
スコットランド発祥のツイードは、太く短い羊の毛を使った紡毛糸(ぼうもうし)で織られた生地をいいます。
表面に手触りの残るツイードは、あちこちの方向に向いた繊維が防風堤のような役割を果たし、内側に暖かい空気を留め置きます。そのような特徴が高い防寒性を発揮し、寒さから体を守ってくれるのです。
粗い質感がシックな雰囲気を漂わせ、高級感もあるツイードは、秋冬用の衣類向けの生地の定番といえます。
オーダージャケットを着こなすために
オーダージャケットを手にしたら、限定された場だけでなく、さまざまなシーンで大いに活用したいものです。
それぞれの機会にマッチした着こなしを可能にするために、オーダーの際に気に留めておくべきポイントについて掘り下げます。
マルチに使えるベーシックカラーを
オーダージャケットを幅広く活用するために、派手な色よりも、ネイビーやグレー・ブラックなど、マルチに使えるベーシックなカラーを選びましょう。
ネイビーは、汎用性が高く、好みに左右されにくいことから人気があります。さまざまなパンツの色とも合わせやすく、着回しにも優れているのでおすすめです。
ブラックは、フォーマルな装いとしても使え、カジュアルな場面にも対応できるオールマイティーな色です。収縮色としての効果で、スッキリとしたシルエットが得られる点も魅力といえます。
グレーもポピュラーな色の一つです。ブラックよりも明るい印象を醸し出し、上品さを演出してくれます。
サイズはフィット感のあるものを
ジャケットをオーダーするなら、体形にマッチした、フィット感のある仕上がりになるように留意しましょう。
オーダージャケットの大きな魅力の一つは、型紙を選んだり各部の寸法を自由に設定したりできることで、理想の1着を作れることです。
それにもかかわらず、体形に合っておらず、着たときに違和感を覚えてしまうと、既製品よりも手間と高いコストをかける意味が薄れてしまいます。
着心地よりも、デザインを優先したい場合もあるかもしれません。とはいえ、窮屈すぎたり大きすぎて不格好だったりすると、次第に袖を通す気持ちが薄れかねません。
オーダーの方式により自由度は異なりますが、可能な範囲で各部のサイズ合わせをしっかりと行いましょう。
シングルとダブルで印象が変わる
シングルにするかダブルにするかでも、ジャケットの印象は大きく異なります。好みも大きく分かれ、周囲に与えるイメージも変わるため、慎重に検討したい点です。
シングルはVゾーンが縦に長く、深さがあることで、比較的スッキリとしたビジュアルです。一方、ダブルではVゾーンが浅いものが多く、貫禄や重厚感が備わります。
スーツが誕生した1900年代初頭のイギリスでは、シングルは貴族の執務時の服装であり、ダブルは軍士官の制服として用いられていたといわれています。
シングルに軽快さや機能性が感じられ、ダブルに威厳や風格が漂っているのは、このような背景の違いによるといえます。
自分だけのジャケットを作ろう
社会人としての生活を送るにあたって、オン・オフいずれのシーンにおいても、ジャケットは不可欠なアイテムでしょう。お気に入りの、着やすいものを手に入れたいものです。
オーダージャケットなら、サイズやデザインはもとより、生地やボタンなど細部にまで好みを反映できます。自分だけの、オリジナルの1着を手にしましょう。