スーツにローファーはNG?ビジネスマナーの基本と選ぶポイント
2021.07.16 FRI

スーツにローファーはNG?ビジネスマナーの基本と選ぶポイント

近年スーツスタイルの世界ではカジュアル化が進んでいます。ローファーを合わせておしゃれに着こなしたいと考える人もいますが、ビジネスシーンにおいて着用しても良い靴なのでしょうか。ローファーの語源や種類、着こなし方などとともに解説します。

そもそもローファーとは?

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日本においてローファーは、通学時に履く靴として指定されているケースが多く、若いころから馴染み深い靴です。

しかし、ローファーについて詳しく知っている人は少ないのではないでしょうか。まずはローファーの語源や種類について解説します。

言葉の意味は「怠け者」を意味する

ローファーという名称は「怠け者」を意味する英語が由来です。履き口が広く、紐がないため着脱が簡単という特徴から名付けられました。

1920年代に英国の王室や貴族階級の室内履きとして誕生したのがその発祥で、利便性とデザインの良さから外で履く靴としても普及していきます。

商標としての「ローファー」は、ニューヨークに拠点を置くシューズブランドであるネトルトン社が1937年に取得しています。

その後、ローファーはアメリカに渡り、1936年にG.Hバス社が「ウィージャンズ」というモデルを発売しました。

このローファーは、マイケル・ジャクソンが名曲「スリラー」のミュージックビデオで着用したことがきっかけとなり、80年代に再び脚光を浴び、現在でも愛される名作です。

ローファーの種類

ローファーの代表的なスタイルには4種類あります。元祖といわれるのは「ペニーローファー(コインローファー)」です。

サドルと呼ばれる、甲に付けられたストラップの切れ込みに、学生たちが1セント硬貨(ペニー)を挟んでいたことが由来です。

サドル部分のデザインの違いにより、「ハーフサドル」「フルサドル」「ビーフロール」といった種類に分かれます。

次に「タッセルローファー」です。サドル部分にタッセルという房飾りが付いています。

弁護士やビジネスマンに好まれたことから、「弁護士の靴」とも呼ばれており、スーツに合わせやすい上品な雰囲気をまとっています。

三つ目は「ビットローファー」で、サドル部分にホースビット(馬具)のような金具が付いているのが特徴です。

グッチが発売して以来ロングセラーとなっているデザインで、鎧(あぶみ)を模した金具のパーツによりエレガントな印象があります。

四つ目は「ヴァンプローファー」です。スリッポンタイプのローファーで、サドルや装飾がありません。

U字のモヒカン縫いが施されているだけのシンプルなデザインが多く、ステッチの形状がうねっていることから「コブラヴァンプ」とも呼ばれています。

スーツにローファーは問題ない?

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ローファーといってもさまざまな種類があります。デザインによってはビジネスシーンでも着用可能なのか迷うところでしょう。

どんな場面であれば履いても問題ないのか解説します。

ビジネスシーンでは原則NG

スーツにローファーを合わせるのは、ビジネスシーンでは原則NGと考えましょう。

ローファーはカジュアルな靴に分類されているため、営業や会議といった堅いビジネスシーンではマナー違反と捉えられかねません。

冠婚葬祭などのフォーマルなシーンでも同様です。中高生はローファーが制服として使用されているケースもあるため問題ありませんが、大人は避けた方が良いでしょう。

近年ではOKなシーンも増えている

一方で、クールビズやウォームビズが普及したことで、かつてと比べると服装規定が緩和されている会社が増加しました。

また、ビジネスカジュアルを取り入れる会社も増えているため、業種や会社の社風、職種によってはローファーを履いても問題ないケースもあります。

営業職の場合でも、顧客の元に出向く予定のない日などは、スーツとローファーを合わせてみるのも良いかもしれません。

ただし、事前に上司にローファーを履いても良いかを確認するなど、自分の環境での可否を確認しましょう。

ローファーをスーツに合わせるポイント

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ローファーはビジネスカジュアルに取り入れることで、ファッションを楽しめるアイテムです。スーツと合わせる際のポイントを押さえておきましょう。

素材の違いを知ろう

ビジネスシーンで履くのであれば、スムースレザーを使用したローファーが適しています。フォーマルな印象をそれほど崩すことなく、軽快さをアピールできるでしょう。

さらにスムースレザーは『天然皮革(本革)』と『合成皮革(合皮)』に分かれ、それぞれ一長一短あります。

本革は、履き続けるうちに自分の足に馴染み、さらに風合いが変化していきます。自分だけの1足に、革を育てる感覚で履けるのも魅力です。

一方で、革靴専用のクリームを塗るなど、定期的に手入れをしないと状態が悪くなってしまいます。

合皮は、本革とは異なり手入れをしなくても型崩れの心配はないものの、革の変化を楽しみたい人には面白みが少ないかもしれません。

色はベーシックカラーがおすすめ

ビジネスシーンで履くローファーは、カジュアルなイメージが強くならないように『色』にも注意が必要です。

ビジネススーツの定番は、紺やグレー、黒といった色のスーツです。ジャケットとパンツを組み合わせるスタイルでは、そこにさらにベージュや白、茶色といった色も含まれてくるでしょう。

これらの色の衣服とコーディネートすることを考えると、ローファーも他のビジネスシューズと同じく、『黒』や『茶色』などベーシックな色を選ぶのが無難です。

あくまでもビジネスシーンで着用するという点は、忘れないようにしましょう。

サイズ選びに注意しよう

ローファーには靴紐がないため、スニーカーや他の靴とは異なりフィット感の調整はできません。そのため、購入時にはサイズに注意が必要です。

ローファーは、履き続けているうちに革が少し伸びて足に馴染んでくるため、いつも履いている靴よりもハーフサイズかワンサイズ小さめを選びましょう。

試着した段階でピッタリだったものを購入してしまうと、長く使用する中で次第にサイズが合わなくなり、歩きにくくなってしまう可能性があります。

ローファーは状況に合わせて履きこなそう

ローファーは着脱しやすく、おしゃれな印象を与えてくれるアイテムです。

フォーマルな靴のみでなく、ローファーも履きこなすことで、ビジネスカジュアルにおけるおしゃれをより一層楽しめるでしょう。

しかし、ローファーはあくまでもカジュアルな靴に分類されているという点を忘れてはいけません。着用するシーンには十分に配慮しながら、上手に活用してスーツスタイルを楽しみましょう。

KASHINAVI編集部
KASHINAVI編集部
オーダーメイドブランドのKASHIYAMAによる、知って得するスーツの常識をまとめたコンテンツ「KASHINAVI」を運営。 スーツに関するお悩みに対してナビゲートします。