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印象を左右する「スーツの袖丈」の基本。正しい丈と直し方を解説
2023.04.03 MON

印象を左右する「スーツの袖丈」の基本。正しい丈と直し方を解説

スーツの袖丈は、印象を良くするためにもきちんとチェックしておきたい場所です。見せたい印象に合わせた適切な長さを押さえましょう。ワイシャツとの長さバランスの基本、長過ぎるスーツ袖の直し方についても紹介します。

スーツの正しい袖丈

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スーツの袖丈には、スマートに着こなすための適切な長さがあります。袖丈の目安や、長さが合わないときに与える印象について解説します。

親指の先端から11〜12cmが目安

スーツの袖丈の適切な長さは、腕を真っすぐに下ろした際、手首の骨の部分が袖に隠れる程度です。親指の先端から袖口まで、11〜12cmの長さがある状態を目安にすると良いでしょう。

スーツに合わせるワイシャツとの関係も重要です。スーツの袖口からワイシャツの袖が見えなかったり、ワイシャツが外に出過ぎていたりすると、見た目を悪くしてしまいます。

ワイシャツの袖は、スーツの袖口から少し出ている状態が理想です。腕を自然に下ろしたとき、ワイシャツが1〜2cm程度出るように着こなしましょう。

袖丈の長さが合わない場合の印象

袖の丈が短めの場合、よりカジュアルな印象を与えやすくなります。腕時計やワイシャツの露出度も上がるため、爽やかなイメージを出せるでしょう。

長めの場合は、袖口を絞ることで手を長く見せられるため、スリムな印象を与えやすくなります。ルーズで抜け感のあるイメージを出せるのもポイントです。

ただし、ビジネスシーンにおいては、どちらも不格好な印象を与えてしまいます。袖口の長さで個性を出そうとせず、適切な長さで常識的に着こなすのが無難です。

スーツを着こなすためのポイント

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袖の種類を意識したり、仕事内容に合わせて袖の長さを決めたりすれば、よりスマートにスーツを着こなせるでしょう。印象を変えられる長さの決め方を紹介します。

ワークスタイルに合わせて袖丈を変える

袖丈の長さは、ワークスタイルに合わせて変えるのがおすすめです。どのような仕事が多いのかをイメージし、仕事に合った適切な長さのスーツを着用しましょう。

着席して商談を行う機会が多いなら、長めの袖丈が適しています。机の上で腕を曲げると袖が引っ張られて、袖丈が短めの状態になってしまうためです。

デスクワークがメインの仕事なら、袖口を傷つけにくくするために、短めの袖丈が良いでしょう。人前に出ることが多い場合は、袖口からワイシャツを見せて誠実な印象を与えられるよう、短めの袖丈を選ぶのがおすすめです。

スーツの袖口デザインの種類

袖の種類は、仕様により『本切羽(ほんせっぱ)』『開き見せ』『重ねボタン』の3種類に分けられます。スーツ選びの際は、袖の種類によって印象が変わることを意識しましょう。高級感や個性を表現できる袖口デザインを知ることで、ビジネスシーンでの印象をより洗練されたものにすることができます。ここでは代表的な3種類の袖口デザインについて詳しく解説します。

本切羽(ほんせっぱ)

『本切羽』は、実際に袖をボタンで開閉できる仕様のことです。ビジネスシーンでは全て留め、カジュアルシーンでは全て開けるなど、状況に合わせて着こなし方を変えられます。高級感のある仕立ての証とされ、オーダースーツでよく採用される仕様です。

最高級の仕立て技術を象徴する袖口デザインで、洗練された仕様となっています。職人による丁寧な仕立てが必要となるため、製作時間と技術的な要件から一定のコストが発生します。袖口を開けて着用することで、さりげない上質感を演出することができ、オーダースーツの定番として多くの支持を集めています。

開き見せ

実際に開閉できず、フェイクボタンが付けられている仕様が『開き見せ』です。多くの場合、袖のボタン穴は閉じられています。最もスタンダードなタイプで、既製服に多く見られます。メンテナンスの手間が少なく、実用的な選択肢となります。

装飾的な要素として3つから4つのボタンが配置された開き見せは、ボタンホールは装飾的な縫製で閉じられており、実際の開閉機能はありませんが、スーツ全体の印象を引き締める効果があります。製造工程が比較的シンプルなため、コストパフォーマンスに優れデザイン性と実用性のバランスが取れた袖口仕様です。

重ねボタン

『キッスボタン』『キッシング(kissing)・ボタン』とも呼ばれる重ねボタンは、数個のボタンが重なるようにして付けられた仕様です。ボタンの種類によりさまざまなデザインがあり、袖のアクセントにできる特徴があります。

通常のボタン配置とは異なり、ボタンを重ねて配置することで、クラシカルでありながらモダンな印象を演出します。重ねボタンは職人の高度な技術が必要となるため、既製服では見られない特別な仕様となっています。洗練された印象を与えることができ、オーダースーツならではの個性的な仕様として人気があります。

デザイン 特徴 価格帯 おすすめシーン
本切羽 開閉可能な本格仕様 高価 フォーマル・重要会議
開き見せ 装飾的な一般仕様 標準 日常のビジネスシーン
重ねボタン 個性的な特殊仕様 やや高価 クリエイティブな場面

【体型別】袖丈の調整方法

体型によって適切な袖丈は大きく異なります。見た目のバランスを整えるために、体型特性を考慮した袖丈調整が必要不可欠です。理想的なシルエットを実現するための具体的な調整方法をご紹介します。

背の高い人向けの袖丈

身長が高めの方は、全体的なプロポーションとのバランスが重要です。手首が程よく隠れる位置まで袖丈を設定することで、スタイリッシュでバランスの取れた印象を実現できます。

腕の長さに合わせて袖丈を調整することで、全身のバランスが整います。既製服購入時は一回り大きめのサイズを選択し、専門店で袖丈を調整することをお勧めします。

背の低い人に適した丈の調整

背が低めの方は、視覚的な効果を活用した袖丈調整が効果的です。手首が僅かに見える程度まで袖丈を短めに設定することで、腕が長く見える効果が期待できます。

シャツの袖口が適度に見える長さに調整することで、スマートな印象を演出できます。全体的なバランスを考慮しながら、最適な袖丈を見つけることが重要となります。

肩幅が広い人の調整

肩幅が広めの方は、体格に合わせた袖丈調整が必要です。肩のラインを自然に流れるように袖丈を設定することで、スタイリッシュなシルエットを実現できます。

袖付けの位置から手首までの距離を適切に保つことで、全体的なバランスが整います。肩幅が広い方は、オーダースーツでの調整がより効果的です。

【シーン別】袖丈のバリエーション

場面に応じた適切な袖丈の選択は、ビジネスマナーとしても重要です。シーンごとに求められる袖丈の基準を理解し、適切な着こなしを実践することで、周囲からの信頼を獲得できます。

ビジネスシーンの場合

日常的なビジネスシーンでは、清潔感とプロフェッショナルを表現する袖丈が求められます。ジャケットの袖からシャツの袖口が1〜2センチメートル見える長さに設定することで、ビジネスマンとしての品格を演出できます。

親指の付け根から11〜13センチメートルを目安に袖丈を調整することで、理想的な長さを実現できます。シャツの袖口が適度に見える状態を保つことで、細部まで配慮が行き届いている印象を与えます。

フォーマルシーンの場合

結婚式や葬儀などのフォーマルな場面では、正確な袖丈調整が不可欠です。シャツの袖口が1センチメートル程度見える長さに設定することで、礼儀正しく整った印象を与えることができます。

長袖が基本となるフォーマルシーンでは、袖丈の微調整が重要です。プロによる仕立て直しやオーダースーツの活用をお勧めします

カジュアルシーンの場合

移動が多い営業活動や展示会など、活動的なシーンでは実用性を重視した袖丈調整が可能です。シーンに応じて柔軟に袖丈を調整することで、機能的でありながらスマートな印象を維持できます。

動きやすさを考慮した袖丈設定により、快適な着用感を実現できます。カジュアルシーンでも清潔感とスマートさを保つことが重要です。

袖丈の直し方

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袖の長さを短くしたい場合は、お店に依頼するのが基本です。相場価格や所要時間、自分で直す方法も押さえておきましょう。

お店に依頼する

長い袖丈を詰める場合は、スーツを購入した販売店に依頼するのが一般的です。引っ越しなどの理由で販売店に行けない場合は、スーツ量販店でも対応してもらえます。

衣服のリフォームを専門で行っている業者なら、オンラインで申し込める場合があります。直しを行っているクリーニング店に依頼すれば、直すついでにクリーニングをしてもらうことも可能です。

長さの調整にクオリティーの高さを求める場合は、仕立てのプロであるオーダースーツ店に依頼するのがおすすめです。自分の体によりフィットした袖丈に直してもらえます。

相場価格や直しにかかる時間

袖丈を直すのにかかる費用は、2000〜3000円が相場の目安です。ジャケットや生地の種類、直す内容などにより、費用は異なります。

直しにかかる時間は、最大1週間みておくと良いでしょう。早い場合は3〜4日程度で直してもらえる場合があります。ネットで申し込んだ場合は、さらに時間がかかります。

スーツ自体が安価な場合や急いでいる場合は、下取りに出して新調することも視野に入れましょう。

自分で直す場合の方法

袖丈の長さは、自分で調整することも可能です。費用を抑えたい場合はチャレンジしてみるのも良いでしょう。ただし、専門的な知識と技術が必要となるため無理は禁物です。

自分で直す場合、まずは袖のボタンと裏地を外します。長さを決めたらアイロンで折り目を付け、縫い代を残して生地を切断しましょう。慎重に作業を進めることがポイントです。

生地の端をミシンで処理し、内側に織り込んでミシンで縫えば完成です。裾上げテープを利用すれば、ミシンがない場合でも水とアイロンで手軽に袖を調整できます。仮縫いをしてから本縫いすることで、失敗のリスクを減らすことができます。

自分で直して失敗した場合、やり直しはできません。着用できなくなるリスクを考慮した上で、自己責任で行いましょう。高価なスーツの場合は、プロに依頼することを強くおすすめします。特に5cm以上の大幅な調整が必要な場合は、プロに調整を依頼しましょう。

一時的な調整方法

急な対応が必要な場合は、一時的な調整方法も活用できます。袖止めクリップの使用や仮縫いによる応急処置により、一時的な対応が可能です。

しかし根本的な解決策としては、プロ(専門店)による修正やオーダースーツの活用をお勧めします。適切な袖丈調整により、スーツの着用感と見栄えが大きく変わります。

オーダースーツでの調整ポイント

丈を直すより新しくスーツを新調したい、というときはオーダースーツがおすすめです。オーダースーツは、初めから理想的な袖丈に仕立てられるため直しに出す必要がありません。

既製服の購入と直しの時間的・金銭的コストを考慮すると、長期的にはオーダースーツが経済的な選択となる場合があります。理想的な袖丈のスーツになかなか出会えないという方はオーダースーツを利用してみましょう。

スーツは袖までこだわりを

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スーツの袖丈は、見た目の印象を左右する大事な要素です。袖丈の長さが合わない場合、ビジネスシーンにそぐわない着こなしになりかねません。

袖の種類やワークスタイルに合った袖丈を知っておけば、よりスマートにスーツを着こなせるようになります。スーツを着用する際は、袖にもこだわりましょう。

KASHINAVI編集部
KASHINAVI編集部
オーダーメイドブランドのKASHIYAMAによる、知って得するスーツの常識をまとめたコンテンツ「KASHINAVI」を運営。 スーツに関するお悩みに対してナビゲートします。

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