スーツは夏用と冬用でどう違う?見分け方とシーズン別おすすめポイント
2025.09.26 FRI

スーツは夏用と冬用でどう違う?見分け方とシーズン別おすすめポイント

ビジネスパーソンにとって欠かせないスーツですが、季節に合わせた選び方を知っていますか?夏の暑さに汗だくになったり、冬の寒さに震えたりした経験がある方も多いでしょう。

実は、スーツには夏用と冬用で大きな違いがあります。正しい選び方を知ることで、一年を通して快適にスーツライフを送ることができるでしょう。

この記事では、夏用と冬用スーツの違いから見分け方、そして季節別の選び方のポイントまで詳しく解説していきます。スーツ選びに迷った時の参考にしてください。

夏用スーツと冬用スーツの違い

夏と冬では求められる機能が正反対であるため、スーツの作りも大きく異なります。快適性を追求した結果、素材選びから仕立て方法まで、様々な工夫が凝らされているのです。

素材別の特徴

夏用スーツの代表的な素材は、通気性の高い麻混やシアサッカー素材です。これらの素材は繊維の間に空気が通りやすく、汗をかいてもさらりとした着心地を保てます。麻混素材は天然繊維の涼しさを活かしつつ、シワになりにくい加工が施されているものが多く見られるでしょう。

一方、冬用スーツではウールやツイード素材が主流となります。ウールは保温性に優れており、体温を外に逃がさない特性があるのです。ツイード素材は厚手で風を通しにくく、寒い冬の外出時にも暖かさを保てます。

仕立てと裏地の違い

夏用スーツには、以下のような特徴があります。

  • 背抜き仕立て(背中部分に裏地なし)で通気性向上
  • 半裏仕立てでさらに軽量化と通気性確保
  • 軽量でソフトな芯材を使用し、動きやすさ重視

背抜き仕立てとは、ジャケットの背中部分に裏地を付けない仕立て方法のことです。通気性が格段に向上し、背中の蒸れを大幅に軽減できて夏場に快適な仕様とされています。半裏仕立てはさらに裏地を減らしたもので、裏地のない部分が多いので通気性が良く軽量です。

冬用スーツでは、背裏や袖裏に保温性の高い裏地を施しています。厚手の裏地が体温を外に逃がさず、防寒性能を大幅に強化しているのです。袖裏には滑りの良い素材を使用し、コートとの重ね着もスムーズに行えます。

芯材についても季節による違いがあり、夏用は軽量でソフトな芯材を使用する一方、冬用は厚めの毛芯を使用し、型崩れを防ぐと同時に保温効果も高めています。

デザインと色合いの差

夏用スーツのカラーバリエーションは、明るめのネイビーやグレー系が中心です。爽やかな印象を与える色合いで、暑い季節でも涼しげな印象を演出できるでしょう。ライトグレーやベージュ系の色味も人気があり、夏らしい軽やかさを表現できます。

冬用スーツではダークトーンや深みのあるチャコールグレーが主流です。重厚感のある色合いで、寒い季節にふさわしい引き締まった印象を与えます。ダークネイビーやブラック系も多く見られ、フォーマルな場面でも活躍するでしょう。

夏冬スーツの見分け方

手持ちのスーツがどちらの季節向けなのか分からない場合があります。いくつかのポイントを確認することで、簡単に見分けることが可能です。

生地ラベルのチェック方法

最も確実な見分け方は、ジャケット内側の素材表示を確認することです。ウール率や麻混率の記載から、そのスーツのシーズンを判断できます。夏用であれば麻やリネンの混率が高く、冬用であればウール100%や毛織物の表記が見られるでしょう。

ただし、「Cool Biz」という表記は公式な素材表記ではありません。これは販促用のキャッチフレーズであり、実際の素材を表すものではないのです。正確な季節判断には「Summer Wool」や通気性に関する具体的な表記を参考にしましょう。

素材表示を読み解くことで、そのスーツの特性を正確に把握できます。購入時だけでなく、クローゼットの整理時にも役立つ知識です。

手触りと重量での見分け方

実際に手で触れることで、季節の違いを感じ取ることができます。夏用スーツは触るとさらりとした質感で、軽やかな印象を受けるでしょう。手に持った時も重量を感じにくく、まるで何も持っていないような軽さが特徴です。

冬用スーツはしっとりとした厚手の質感があります。手に取ると明らかな重みがあり、手触りからも温かみが伝わってくるのです。生地の密度が高く、しっかりとした作りであることが分かります。

店舗でのシーズン別コーナー活用

紳士服店では季節ごとに商品を分けて陳列しています。春夏コーナーと秋冬コーナーが明確に分かれているため、売り場の位置を確認することで季節を判断できるでしょう。

ディスプレイには「Summer」「Winter」などのサインが掲示される場合があります。こうした表示を参考にすることで、迷うことなく季節に適したスーツを選べるのです。

季節 コーナーの特徴 主な表示
春夏 明るい照明、軽やかな陳列 Summer、Cool Biz
秋冬 落ち着いた照明、重厚な陳列 Winter、Warm

分からない場合は、店員に直接質問することをおすすめします。プロの販売員であれば、素材や仕立ての違いを詳しく説明してくれるでしょう。実際に触って比較させてもらうことで、違いを体感的に理解できます。

シーズン別スーツ選びのポイント

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季節に合わせたスーツ選びには、それぞれ重視すべきポイントがあります。快適性と見た目の両立を図りながら、最適な一着を見つけていきましょう。

夏に快適に過ごすための選び方

涼しさを最優先に考えるなら、シアサッカー素材のジャケットを選択することをおすすめします。表面の凹凸が空気の流れを作り、汗をかいても快適な着心地を維持できるのです。見た目にも涼しげで、夏らしいスタイリングが完成します。

裏地についても慎重に選びたいところです。裏地無しや半裏仕立てのものを選ぶことで、通気性と軽さを大幅に確保できます。特に背抜き仕立ては、背中の蒸れを防ぐ効果が高いでしょう。

インナーシャツとの組み合わせも重要な要素となります。吸湿速乾素材のシャツを合わせることで、相乗効果により快適性が格段に向上。汗をかいてもすぐに乾き、一日中さらりとした着心地を保てます。

冬の防寒性を高めるコーデ術

寒い冬には、厚手ウールのスリーピーススーツがおすすめです。ジャケット、ベスト、パンツの三点セットで保温性を大幅に強化でき、見た目にもエレガントな印象を与えます。ベストが体幹部を温めることで、全身の暖かさを効率的に保てるでしょう。

フランネル素材のスーツも冬の定番といえます。毛羽立ちのある表面が空気を含み、肌触りの良さと防風性を両立しているのです。見た目にも温かみがあり、寒い季節にふさわしい風格を演出できます。

ニットタイを取り入れることで、アクセントになると同時に首元の防寒対策にもなります。マフラーやストールとのコーディネートも楽しめるでしょう。

インナーにはウール素材のシャツやセーターを合わせ、重ね着による保温効果を狙います。

年間通して着回す工夫

春と秋の中間シーズンには、軽量スーツが最も着回しやすい選択肢となります。薄手でありながら適度な保温性があり、気温の変化に対応しやすいのです。朝晩の寒暖差が大きい時期にも重宝するでしょう。

オールシーズン対応を謳うスーツもありますが、裏地を取り外し可能なモデルは一般的ではありません。現実的には、通年用スーツや背抜き仕立てで季節調整を行うのが妥当な方法です。

カラーバリエーションを豊富に揃えることで、年間を通した着回しが可能になります。ベーシックなネイビーやグレーであれば、どの季節でも違和感なく着用できるでしょう。春はライトグレーで爽やかに、夏は明るいネイビーで涼しげに装えます。秋はチャコールグレーで落ち着いた印象を演出し、冬はダークネイビーで重厚感を表現するのです。

季節に応じてネクタイやシャツを変えることで、同じスーツでも印象を大きく変えられます。

まとめ

スーツの夏用と冬用では、素材から仕立て、デザインまで大きな違いがあります。夏用は通気性と軽さを重視し、冬用は保温性と防風性を追求した作りになっているのです。

正しい見分け方を覚えることで、手持ちのスーツを季節に応じて使い分けることができます。素材表示の確認や手触りでの判断など、簡単な方法で季節を見極められるでしょう。

季節に合わせたスーツ選びは、快適性だけでなく見た目の印象も大きく左右します。夏は涼しげで爽やかに、冬は暖かく重厚感のあるスタイリングを心がけたいものです。

KASHINAVI編集部
KASHINAVI編集部
オーダーメイドブランドのKASHIYAMAによる、知って得するスーツの常識をまとめたコンテンツ「KASHINAVI」を運営。 スーツに関するお悩みに対してナビゲートします。

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