スーツに合う帽子の選び方とは。着こなしやマナーも紹介
帽子は、スーツルックにもマッチするアイテムです。帽子をかぶることで一味違ったおしゃれ感を演出できるでしょう。着こなす際は、全体の雰囲気はもちろん、顔の形にマッチしたもの選ぶのがポイントです。選び方や帽子のマナーについての理解を深めましょう。
粋なスーツコーデを演出する帽子
帽子は、コーディネート次第で粋なファッションを実現できるアイテムです。おしゃれに気を遣う人の中には、複数の帽子を持っている人もいるほどです。
しかし、着用し慣れていない人からは「コーディネートの仕方が分からない」という声も聞かれます。
そのような人に向けて、まずは種類や素材などの基礎的な知識について説明しましょう。
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スーツに合う帽子の種類
スーツにマッチする帽子の種類は多岐にわたります。中でも代表的な帽子をいくつか紹介しましょう。
定番ともいえる『ソフトハット(中折れ帽)』は、街中で見かけることの多いアイテムです。頭頂部がへこんでいるような形状で、中に向かって折れている様子から名付けられました。
有名なコメディアンであるチャップリンがかぶっていたことで知られている『ボーラーハット』も、ポピュラーなアイテムでしょう。頂点が丸くなっており、フォーマルにもカジュアルにも対応する帽子です。
ブリム(つば)が広い点が特徴的な『キャペリンハット』は、クラシカルな雰囲気を漂わせ、中性的な雰囲気を持っていることからも、女性にも人気の帽子です。
麦わら素材による帽子の総称である『ストローハット』も、幅広い支持を集め、風通しの良さから夏季に活躍します。
ほかにも、『ポークパイハット』『チロリアンハット』『マウンテンハット』なども、スーツコーデに合わせやすい帽子です。
帽子の材料は「帽体」と呼ばれる
帽子に使われる材料のことを「帽体(ぼうたい)」と呼びます。
夏物の帽子には、通気性などが求められるため、『トキヤ草(パナマ草)』や『ストロー』『ケンマ草』などを編み上げて作られるのが一般的です。
保温性や防風性が求められる冬物の帽子には、羊毛による『ウールフェルト』やウサギの毛からなる『ファーフェルト』が多く用いられます。
それらに水分・熱・圧力を加え、摩擦させることによって、繊維から帽体へと変化させ、帽子が作られていくのです。
帽子を選ぶ際のポイント
「自分に帽子は似合わない」そんな風に感じている人もいることでしょう。しかし、それは似合う帽子を見つけられていないからかもしれません。
顔の輪郭や頭の形は人によって異なるため、似合う帽子の種類も人それぞれです。ここからは、帽子選びのポイントについて解説します。
たくさんの帽子を試す
ショッピングセンターなどの帽子売り場で、パパッと数点試しただけで「自分は帽子が似合わない」と決めつけてしまってはいませんか?
帽子のコーナーを見渡してみましょう。すると、思っていた以上にたくさんの帽子の種類があることが分かるでしょう。
自分に合った帽子を選ぶには、たくさんの種類を試すことが大切です。目が行きがちな帽子だけでなく、あらゆるタイプのものを試着してみましょう。
近年は、帽子だけを取り扱う専門店も増えています。まずはそのようなお店で、先入観を持たずにいろいろなタイプの帽子をかぶることが重要です。
顔の形や体形で合わせる
顔の形から選ぶ方法もあります。帽子の頭が収まる部分を「クラウン」といいますが、『自分の顔とクラウンの形が似ているものが似合う』とされています。
輪郭と逆のタイプの帽子を選んでしまうと、輪郭が強調されてしまうため不自然な印象を与えてしまうのです。
そのため、顔の輪郭が丸い人は、丸みを帯びたクラウンの帽子を、角ばった人はクラウンが四角いタイプを選びましょう。
体形も、帽子選びで気にかけたいポイントです。帽子をかぶりこなすには、全体のバランスを考慮することが求められます。
やせ型の人には、ブリムが小ぶりでコンパクトな帽子がおすすめです。逆に、恰幅の良い体形ならば、広いブリムが向いています。
身長が低ければ、全体的に小さめの帽子がマッチしますし、高身長であれば大きめのブリムを持つ帽子が似合うでしょう。
サイズの測り方
衣類と同様に、帽子にもサイズがあります。適したサイズの帽子をかぶることはスマートに身に着けるためにも大切なポイントです。
ちょうど良いサイズの帽子を手にするために、サイズの測り方を知っておきましょう。
メジャー(巻尺)を用意し、眉毛から1cm上の部分を起点として、地面と水平に頭を1周させます。
その際に、ピッタリと頭に当て過ぎず、指1本程度の余裕を持たせて測られた長さが、自分の帽子のサイズです。
上手な着こなしのポイント
帽子は、ただお気に入りのものをかぶれば良いというわけではありません。装いに合わせて選ぶことが大切です。
上手に着こなすためのポイントについて紹介します。
服装や色を考える
選んだ帽子がその日の服装に合っているかどうかは、とても大切なポイントです。帽子をかぶる際は『全身をトータルでコーディネートすることが重要』であることを忘れないようにしましょう。
帽子に意識が向き過ぎてしまうと、鏡を見たときについ頭部や顔にだけ目が行きがちです。
しかし、シックなスーツに奇抜な帽子であったり、カジュアルなジャケットに控えめな帽子であったりでは決してバランスが良いとはいえません。
また、色のバランスを取ることもハイセンスに着こなすために重要なポイントです。
スマートに合わせるには、その日の服装と帽子の色を『同系色』でコーディネートしてみましょう。全体に統一感を持たせることでより着こなしやすくなるでしょう。
夏用など季節を考える
『季節に合わせた帽体を選ぶ』ということも、ぜひ知っておきたいポイントです。季節感がずれていると、ファッションとしてのクオリティーは下がってしまいます。
身に着けるもの全般にいえることですが、素材の種類によって、見た目の印象は大きく変わります。それは、帽子にも確実に当てはまるのです。
夏季であれば、目が粗く、通気性に優れた『ストロー』や『ケンマ草』などが向いています。
冬季には、見た目にも温かみが感じられ、実際に防風性や保温性の高い『フェルト』や『ウール』が適しています。
このように、季節に合った帽体を選びは着実に抑えておきましょう。
帽子の扱いやマナー
帽子の着用にも、マナーがあります。知らず知らずのうちに無礼な振る舞いをしないためにも、ルールやマナーを知っておきましょう。
帽子のかぶり方
まずは基本となる帽子のかぶり方です。スーツスタイルをよりスマートに見せるためにも、覚えておきましょう。
始めに、クラウンを下にして帽子を置きます。そして、ブリムの前後をそれぞれつまむように、両手で持ちましょう。
前後を両手で持った状態から、帽子の前部を額に付けてからかぶっていきます。その際、前髪が帽子からはみ出ないように注意し、ぐっと中に押しやりましょう。
その後、帽子の後ろ側に頭を入れ、最後に左右の角度を整えて完成です。
帽子を脱ぐべきシーン
基本的に、室内では帽子は脱ぐのがマナーです。招かれた家の中で帽子をかぶったままでは、非常に失礼にあたります。
学校の教室やオフィスでも脱ぐべきですし、レストランなど飲食店でも、かぶったままではいけません。
一方、飛行場やホテルのロビー、タクシーの中など、いわば公共の場では、かぶっていても無礼にはなりません。
また、カジュアルなパブやバーも脱がなくて良い場所とされています。
帽子の持ち方や置き方
帽子を持つときには、必ずブリムに手をやるようにしましょう。クラウンを掴んでしまうと、型崩れを起こしたり、帽子の表面を汚してしまったりする可能性があるからです。
別の理由もあります。クラウンは、王様の王冠を連想させます。そのため、クラウンを無造作に掴み取ることはマナー違反とされているのです。
帽子を置く際は、クラウンを下にして、逆さまにします。安定しなければ、ブリムを支えに斜めにしておいても良いでしょう。
これは、帽子をかぶっている間にこもった内部の熱を発散させる狙いがあります。ホテルなどでは、逆さまにした帽子の中に手袋やマフラーなどを入れて、クロークで渡しましょう。
帽子で大人の雰囲気を
帽子は、おしゃれの幅を広げてくれるアイテムです。スーツにマッチする素敵なデザインも、数多く見受けられます。
マナーやルールを知り帽子をかぶりこなせば、個性的なファッションを実践できます。帽子を上手に活用して、粋な大人の雰囲気を演出しましょう。