スーツファッションを楽しむワイシャツ選び。ネクタイとの合わせ方も紹介
ビジネスパーソンにとって、ワイシャツは日々を共にする重要なアイテムです。おしゃれに着こなすためには、基本的なサイズの合わせ方だけでなく、色柄やシーンによって選ぶアイテムを変える必要があります。ワイシャツの基本とコーディネート例を紹介します。
ワイシャツの種類を知ろう
ワイシャツをおしゃれに着こなすためには、その種類を把握することが大切です。
種類によって自分に合うものとそうでないものがあるため、まずは違いや特性を理解しておきましょう。
種類を決める四つの要素
ワイシャツを決める要素として『スタイル』『生地』『色柄』『襟』の四つがあります。
たとえ同じ色のシャツでも、生地が違えば着心地はまったく異なり、柄もストライプなのか、チェックなのかによって与える印象は変わってきます。
着る人の体形によっても、細身のシャツか、身頃にゆとりがあるものかなど、似合うシャツは異なります。また、『襟の形』も与える印象や、着こなしに相応しいシーンに違いがあります。
まずは、それぞれの種類を知ることでワイシャツに関する知識を深めることが大切です。
代表的な襟の種類
四つの要素の中で、まず押さえておきたいのが『襟の種類』です。
大まかに「レギュラーカラー」「ワイドカラー」「ホリゾンタルカラー」「ボタンダウン」「ウィングカラー」の5種類があります。
ビジネスシーンでは、「ワイドカラー」が主流です。襟の角度が広く、首回りをすっきりと見せる効果が期待できます。また、襟の開きや長さがベーシックな「レギュラーカラー」も、堅実な印象をアピールしたい場面に向いているでしょう。
ノーネクタイで着用するなら「ボタンダウン」を選びましょう。第一ボタンをはずしていても襟が立った状態になり、見た目の美しさを損ないません。
「ホリゾンタルカラー」は、襟が水平に開いた形状でスマートな印象を与えられる形です。ほかにも、蝶ネクタイと合わせる「ウィングカラー」もよく見られる襟のタイプです。
ワイシャツ選び 三つのポイント
「多様な種類のあるワイシャツを、どうやって選べば良いのか分からない」という人は多いことでしょう。
下記に紹介する『三つのポイント』を守って選べば、ワイシャツ選びを失敗しにくくなります。
体形にフィットしたものを選ぶ
ワイシャツを選ぶ際は『体形にフィットしたもの』を選びましょう。
どんなにおしゃれなシャツでも、サイズが合っていなければ見る人にだらしない印象を与えてしまいます。
ワイシャツのサイズを確認するポイントは『首回り』と『裄丈(ゆきたけ)』です。
首回りは、首に沿って真っすぐに一周測り、指2本分のゆとりを持たせたときの長さです。裄丈は、首の後ろ側から肩・手首を通り、袖口までの長さに1〜2cm足した長さをいいます。
店舗ではスタッフに測ってもらうこともできるので、しっかりと確認してから選ぶようにしましょう。
Vゾーンを意識する
もう一つ、シャツの着こなしを考える上で重要なのが『Vゾーン』です。
Vゾーンとは、首から胸元にかけてスーツ・シャツ・ネクタイの三つが同時に見える部分のことで、V字に見えることがその名の由来です。
人の視線が集中しやすい部分というだけでなく、三つのパーツの組み合わせにより、印象が大きく変化する部分でもあります。
スーツやネクタイの色や柄に合わせて、シャツのデザインを考えるように意識しましょう。
着用シーンに合わせる
ほかにも、ワイシャツ選びで大切な事柄に『着用シーンを想定すること』が挙げられます。
中でも、印象に変化が出るのは『シャツの生地』でしょう。
ビジネスシーンではなく、結婚式やパーティーシーンで着る場合は、上品な光沢感のある「ロイヤルオックスフォード」や「ブロード」などの生地も選択肢に入れて良いでしょう。
「ロイヤルオックスフォード」は細めの糸で織られているため、肌触りの良さが特徴です。「ブロード」は横糸の2倍の密度で縦糸が織り込まれており、ドレスシャツの代表的な生地として知られています。
日常のビジネスシーンで着用する場合、アイロンがけの手間が省ける『形態安定』や『ノンアイロン』などと記載がある生地がおすすめです。『イージーケア』も、しわになりにくく、自宅で洗濯ができることから人気の加工です。
洗濯してそのまま着られるというのは、忙しいビジネスパーソンにとってこの上ない利点といえるでしょう。
無地のワイシャツ×ネクタイ おすすめコーデ
ワイシャツの中でも定番といえるのが『無地のワイシャツ』です。
どんなネクタイとも合わせやすいシャツだからこそ、イメージを理解しておくと使用するシーンに適したものがコーディネートできるでしょう。
無地のワイシャツを着こなす組み合わせの例を紹介します。
白シャツ×ネイビーネクタイ
まず、おすすめなのが『白のシャツ』と『ネイビーネクタイ』の組み合わせです。
若々しさや清潔感を与えるネイビーの無地ネクタイを合わせれば、どんなシーンでも活躍するオーソドックスなスタイルが完成します。
よりおしゃれに着こなすのであれば、無地のスーツをはおり、ネクタイに柄を取り入れてみましょう。
無地のスーツ・白シャツに、ネイビーのストライプやドット柄が映え、一気に華のある着こなしに様変わりします。
白シャツ×ボルドーネクタイ
『ボルドーネクタイ』も、白シャツとの相性が良い定番の色合いです。
ボルドー・ワイン・えんじ色などと呼ばれ、自信ややる気を表し、プレゼンなどの場で用いられることが多い色です。
深い色合いであれば、柄が主張しすぎないので、柄ネクタイを合わせやすい点もポイントです。
ネイビーネクタイのコーディネートと同様に、スーツ柄の有無によってネクタイの柄を決めると迷うことなく着こなせるでしょう。
サックスブルーシャツ×ブルーネクタイ
「無地の白だと少し物足りないが、柄を入れるのは不安」という人は、『サックスブルーのシャツ』に『ブルーのネクタイ』を合わせると良いでしょう。
同系色で濃淡を作ることで、爽やかな印象が与えられます。ネクタイは無地でも柄入りでもどちらでも合わせやすいのもポイントです。
無地であればスマートな清潔感を、柄であれば粋なワンカラーコーデに仕上がるでしょう。
柄シャツ×ネクタイ おすすめの組み合わせ
シャツをより粋な着こなしにしたい場合は『柄シャツ』を取り入れてみましょう。オーソドックスな無地×柄のコーデ以外にも、挑戦したい柄×柄のコーデも紹介します。
ストライプシャツ×無地ネクタイ
オーソドックスな組み合わせは、『ストライプのシャツ』と『無地のネクタイ』のコーディネートです。
ストライプシャツは、ビジネスシーンでも幅広く使われている柄で、ストライプの濃淡にもさまざまなものがあるため、初めての柄シャツでも取り入れやすいアイテムです。
さらに、どんなシャツにもマッチする無地のネクタイを合わせることで、失敗を防げます。色に迷ったときは、ストライプの色と同系色にすると、より統一感が生まれます。
ストライプシャツ×ドット柄ネクタイ
同じ『ストライプシャツ』に、もう少し遊び心を加えたいのであれば『ドット柄のネクタイ』を合わせてみましょう。
この組み合わせであれば、柄同士が喧嘩することもありません。
印象に違いを与えるのはドットの大きさです。ドットが小さいほどフォーマルに、大きいほどカジュアルな雰囲気をまとうことができます。
チェックシャツ×無地ネクタイ
ストライプシャツに並んで、ビジネスシーンでよく用いられる柄シャツに『チェックのシャツ』があります。
この場合も初めて着こなすのであれば、『無地のネクタイ』と合わせましょう。
主張の強いチェック柄であっても、ビジネスに相応しい程度のカジュアルさでのコーディネートが完成します。
なお、チェックの線は細いものの方が落ち着いた印象になります。「グラフチェック」や「タッタソール」などを選ぶと良いでしょう。
ワイシャツをおしゃれに使いこなす
ワイシャツを着こなすためには『スタイル』『生地』『色柄』『襟』の4ポイントに目を向け、自分らしい着こなしや着用シーンに合わせて選ぶことが大切です。
『無地のシャツには柄のネクタイ』『柄シャツには無地のネクタイ』を選ぶと、どんなワイシャツでも失敗のない着こなしが可能です。
こうしたポイントを意識し、ワイシャツの着こなしの幅を広げていきましょう。