
カジュアルスーツとビジネススーツの違いは?着こなしポイントを解説
カジュアルスーツはビジネススーツと比べ、生地・デザイン・仕立てなどが異なります。着こなすポイントを押さえておけば、さまざまなシーンでおしゃれを演出できるでしょう。ビジネススーツとの違いや上手な着こなし方を解説します。
カジュアルスーツとは?

近年は、ビジネススタイルのカジュアル化が進み、カジュアルスーツを着用するビジネスマンが増えてきています。カジュアルスーツの基礎知識や、着用可能なシーンについて解説します。
着こなしの自由度が高い
カジュアルスーツとは、文字通りカジュアルな要素を取り入れたスーツです。シルエット・色柄・デザインがある程度決まっているビジネススーツと違い、カジュアルスーツには多彩な種類があります。
着こなし方にルールがないため、自由な組み合わせで着用できる点も魅力です。好きなようにアレンジすれば、自分らしい個性を発揮できるでしょう。
スーツならではの落ち着き感も備えており、プライベートで着るようなカジュアルファッションほど、軽い印象はありません。
ビズスタイルのカジュアル化が進む現代において、状況に応じて着られるよう、持っておきたいアイテムといえます。
着用できるシーン
近年は、堅苦しい雰囲気を好まず、オフィスカジュアルを推奨する会社が増えています。自分の職場が当てはまるなら、カジュアルスーツが活躍するでしょう。
逆に、オフィスカジュアルが推奨されている会社でビジネススーツを着ると、1人だけ浮いてしまう可能性があります。
普段はビジネススーツを着用している場合も、カジュアルスーツを1着持っていれば重宝するでしょう。さまざまな場面で活用できる便利なアイテムです。
結婚式の披露宴や二次会など、それほど厳格な雰囲気にならないシーンでも、カジュアルスーツは向いています。子どもの発表会やパーティーにもおすすめです。
ビジネススーツとの違い

生地・デザイン・仕立てなど、カジュアルスーツにはビジネススーツと大きく異なるいくつかの要素があります。合わせられるパンツの種類が豊富な点もポイントです。
生地の種類や素材感
ビジネススーツの生地には、ウールを使用しているのが一般的です。程よいつや感や光沢感があり、品のある風合いをまとっています。
一方、カジュアルスーツでは、ウール以外にコットンやリネンを使っているものも少なくありません。シアサッカーやコーデュロイなど、季節に合わせやすい生地が多い点も特徴です。
同じウールを使用している場合でも、ビジネススーツには薄手のウーステッドが一般的なのに対し、カジュアルスーツには起毛感のあるウーレンが多く用いられます。
ビジネススーツにも春夏用などのタイプはありますが、カジュアルスーツほど顕著に違いを出してはいません。
生地の種類や素材感が豊富な点は、カジュアルスーツの大きな魅力の一つです。
デザインや仕立ての違い
カジュアルスーツはビジネススーツに比べ、より軽い仕立てがなされています。
芯地や肩パットは、ビジネススーツのものより薄くて軽めです。芯地・肩パット・裏地を省いているものもあります。
デザインに違いが見られる点も特徴です。ほとんどのカジュアルスーツでは、シャープですっきりとした印象のノッチドラペルが採用されています。
ポケットのデザインも、ふた付きポケットが基本のビジネススーツに対し、カジュアルスーツは外側からポケットを貼り付けたアウトポケットが主流です。
合わせるパンツが豊富
ビジネススーツは、上下セットで購入するのが基本です。生地や色柄も上下同じであり、ジャケットとパンツが違う種類では、見た人に違和感を与えてしまうでしょう。
一方、カジュアルスーツは、合わせられるパンツの種類が豊富です。着こなしのポイントさえ押さえていれば、基本的にどのようなパンツでも組み合わせられます。
生地・色柄・デザインなどの上下違いを気にする必要もありません。合わせるパンツの組み合わせ次第で、何通りものコーディネートを楽しむことが可能なのです。
カジュアルスーツを着こなすポイント

自由度の高いカジュアルスーツも、何も考えずに着用すると、見栄えが悪くなる可能性があります。着こなしのポイントを押さえておきましょう。
ジャケットとパンツの組み合わせ
カジュアルスーツを着こなすポイントの一つに、ジャケットとパンツの上手な組み合わせが挙げられます。自由度が高いといっても、生地や色柄の組み合わない着こなしはNGです。
組み合わせに迷う場合は、中に着用するシャツも含め、同系色でそろえると良いでしょう。ネイビーのジャケットにベージュやグレーのパンツを合わせるなど、定番の組み合わせを覚えておくと役立ちます。
オフィスカジュアルの場合、ダメージ加工が施されたジーパンやデニムは避けた方が無難です。上下どちらかにビジネススーツを合わせるのも違和感があります。
シーンや季節感に合わせる
ジャケットやパンツを選ぶ際は、着用するシーンや季節を意識することも大切です。シーンや季節感を無視してしまうと、上下の組み合わせは良くても、雰囲気が合わない着こなしになりかねません。
パーティーに参加する場合は、紺や黒のダーク系で統一するのではなく、明るめの色をシャツに使うなどの工夫が必要です。
生地の素材を選ぶ場合も、春夏ならコットンやリネン、秋冬であればフランネルやツイードを選べば、季節に合った着こなしができます。
カジュアルスーツの着こなしでは、中に着用するシャツやカットソーとの組み合わせも重要です。ジャケットやパンツで違いを出せない場合は、インナーの色柄やデザインもうまく合わせてみましょう。
自分の体格に合ったものを選ぶ
カジュアルスーツを選ぶ際は、自分の体形に合っているかも確かめましょう。サイズが大き過ぎるものは肩が落ちてしまい、だらしない印象を与えやすくなります。
身幅や着丈にも注意が必要です。身幅が広いとくびれがなくなり、着丈が長ければ胴も長く見えてしまいます。カジュアル感を損なわないように、ある程度タイトな着こなしを意識するのがポイントです。
また、動きやすさを意識することも大切です。体をよく動かす仕事をしている場合は、伸縮性のある生地や、タイトになり過ぎないサイズを選びましょう。
小物を使ってさらに着こなす

カジュアルスーツに小物を合わせれば、よりおしゃれな雰囲気が演出できます。ワンランク上の着こなしのために、ネクタイや靴の選び方も覚えておきましょう。
ネクタイの選び方
カジュアルスーツと組み合わせるネクタイの色柄や素材にこだわることで、状況に合った印象を作れます。
ペンシルストライプ柄のネクタイなら、シャープな印象を醸し出せます。ドット柄を選べば胸元をおしゃれにできるため、よりカジュアル感を高められるでしょう。
ニットタイにチャレンジしてみれば、着こなしの幅をさらに広げられます。季節感を高めるために、ウールやリネンのネクタイを同素材のジャケットに合わせるのもおすすめです。
ネクタイを着用しないスタイルなら、ポケットチーフで違いを出すのも良いでしょう。さまざまな折り方があるため、状況や服装に合わせた折り方を意識することが大切です。
靴は革靴が基本
カジュアルスーツに合わせる靴は『革靴』が基本です。さまざまなタイプがある革靴の中でも、定番のストレートチップがおすすめです。ビジネスシーンだけでなく、どのような場面でも無難に対応できます。
ストレートチップで堅苦しいイメージが強くなるようなら、ウイングチップを選ぶと良いでしょう。カジュアルスーツと組み合わせることで、こなれた雰囲気を演出できます。
カジュアルスーツを着こなそう

カジュアルスーツは着こなしの自由度がとても高いスーツです。生地の種類や素材感、デザインや仕立てなどが、ビジネススーツと大きく異なります。
パンツとの組み合わせを考慮することや、シーン・季節感に合わせることが、カジュアルスーツを着こなすポイントです。小物も積極的に取り入れ、上手に着こなしておしゃれを演出しましょう。