スーツにローファーを合わせるには。マナーを理解してコーディネートを
2021.06.18 FRI

スーツにローファーを合わせるには。マナーを理解してコーディネートを

『ローファー』は、ビジネスシーンでは敬遠されていたアイテムですが、TPOを意識すれば履くことが認められつつあります。上手に合わせていつものスーツスタイルにアクセントを加えましょう。スーツにローファーを合わせる際のマナーや着こなしを紹介します。

ローファーの基礎知識

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『ローファー』という名称は知っていても、どのような靴なのか、具体的に理解していない人も多いのではないでしょうか。ローファーとはそもそも何か、名称の意味や由来について解説します。

そもそもローファーとは

『ローファー』は、紐のないスリッポンタイプの革靴で、紐の代わりに装飾が付いた靴のことを表します。一般的な革靴と比べるとカジュアルな雰囲気を醸し出す点が特徴です。

靴紐がないため、普通の革靴と比べて着脱がしやすくなっています。紐の付いた革靴に堅苦しさを感じる人にも使いやすい靴といえるでしょう。

シンプルな装飾が施されたものが多いため、カジュアルでありながらも上品な印象を与えられるモデルもあります。

怠け者を意味する

ローファーは、『怠け者』を意味する英語である『loafer』がもともとの由来です。簡単に脱ぎ履きできることから、そのような名前が付けられたといわれています。

そのためローファーは、ビジネスシーンにおける使用は好まれないことが多いのも事実です。

学生が通学用に履くケースも多く、履き方をよく考えなければ子どもっぽい未熟な印象を与えかねません。

おしゃれに履きこなしたいのであれば、靴の選び方やコーデの仕方を工夫する必要があるでしょう。

スーツにローファーの是非

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『ビジネススーツにローファーはNG』ということは、長らく常識とされてきました。しかし昨今では、クールビズ期間の服装などに合わせやすい靴として、認められることが増えてきています。

ただし、無条件に履いて大丈夫ということではありません。スーツにローファーを組み合わせる上で、気を付けておくべき点について理解しておきましょう。

クールビズなどでは許容の流れ

クールビズの普及などにともない、ビジネスシーンでも多少カジュアルな服装が認められるようになってきました。このことから、スーツとローファーの組み合わせに対する価値観も変わりつつあります。

あくまでもスーツスタイルでローファーを履く場合には、そのシチュエーションに注意が必要ですが、TPOをきちんとわきまえているのであれば、認められるケースがあります。

会社や職場によって個別にルールが設定されている場合もあるため、確認してみると良いでしょう。

フォーマルな場では避けるべき

とはいえ、フォーマルな場においては、現在でもローファーを履くのは好ましくありません。明文化されたルールはありませんが、不文律としてそのような風潮が確実に存在する点は理解しておくべきでしょう。

特に、年配の人の中には、旧来の通りマナー違反と考え、不快感を抱く人もいる点を意識しましょう。

仕事内容や業種にもよりますが、ビジネスシーンで履く場合には注意が必要です。

カジュアルな雰囲気が強い靴であるため、コーデによってはチグハグな印象につながる可能性もあります。

正式なビジネスシーンでの靴とは

ビジネスシーンで失敗しない靴は、「ストレートチップ」「プレーントゥー」「ウイングチップ」の3種類です。いずれも靴紐があり、ビジネスシーンで安心して履ける靴でしょう。

「ストレートチップ」は、つま先に横のラインが入った靴です。その横のラインが入っていないシンプルな靴を「プレーントゥー」と呼びます。

一方、「ウイングチップ」は、甲の部分にW字形の切り返しが装飾として入れられた靴です。

ベルトとバックルの付いた「モンクストラップ」も、ビジネスシーンで着用可能です。靴紐がないという点では、外見的にはローファーに近いともいえますが、よりかっちりした印象を醸し出します。

靴紐を通す部分の形状にも注目しましょう。羽根が外側に向かって開いている『外羽根式』と、内側に閉じている『内羽根式』の2種類あります。

内羽根式の方が上品でエレガントな印象を与えるため、ビジネスシーンやフォーマルな場には適しています。

ローファーの主な種類

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ローファーの種類は、装飾の形によって変わります。「コインローファー」「タッセルローファー」「ビットローファー」「ヴァンプローファー」の4種類について、それぞれの特徴を解説します。

元祖とされる「コインローファー」

「コインローファー」は、ローファーの元祖といえる存在です。本来靴紐を通す部分には「サドル」と呼ばれる帯が付いています。そのサドルに横向きに切れ込みを入れたデザインが特徴です。

サドルの切れ込みに1セント硬貨(ペニー)を入れていたことから、「ペニーローファー」とも呼ばれます。

ローファーの中でもデザインがシンプルな傾向が強く、ビジネスシーンでも履きやすいものが多いでしょう。

弁護士の靴とも呼ばれる「タッセルローファー」

「タッセルローファー」は、サドルに「タッセル」と呼ばれる房が付いているデザインが特徴です。

「弁護士の靴」と呼ばれるのは、1950年代にこの靴を弁護士が好んで履いていたことが由来といわれています。

タッセルが足元にアクセントを加え、上品な雰囲気を醸し出すため、TPOを意識すればビジネスシーンでも履きやすい靴でしょう。

シンプルな「ヴァンプローファー」

「ヴァンプローファー」は、サドルなどの装飾がまったく付いていないローファーです。デザインが非常にシンプルなため、すっきりとした印象を与えます。

ただし、シンプルであるがゆえに、靴表面の加工の仕方により印象が大きく変わります。

柄の主張が強いとカジュアル感が出てしまうため、ビジネスシーンでは避けた方が無難でしょう。

飾がない靴が好きな人におすすめでし、若干カジュアルな着こなしが認められている職場であれば、安心して履ける靴でしょう。

馬具を模した「ビットローファー」

「ビットローファー」は、サドルの部分に金具の装飾が付いたローファーです。

その金具が、「ホースビット」と呼ばれる、馬具(あぶみ)の形を模したデザインになっていることが名前の由来となっています。

金具の装飾が独特の高級感を演出し、上品さをまとっていることが特徴です。

金属の装飾が好きな人や、高級感あるデザインが好みであれば、特におすすめできるでしょう。

ローファーの選び方

ローファーをビジネスシーンで履きこなすには、適切なものを選ぶことが大切です。選び方を間違えると、相手に失礼だと思われてしまいかねません。

ここでは失敗しないローファーの選び方を解説します。

暗い色でカジュアル感のない素材を

ローファーを選ぶ際は、『黒』や『ダークブラウン』といった暗い色、かつカジュアル感の出ない素材を選びましょう。

ライトブラウンや赤などの色味の場合は、カジュアル感が強く出てしまいます。

素材の加工の仕方もシンプルな方が良いでしょう。ワニ革のような型押し加工が施された靴やスエードのような素材は、ビジネスシーンにはあまり適していません。

光沢のあるタイプやシンプルな加工がされた靴を選びます。

サイズは小さめを選ぶこと

靴のサイズは意識的に小さめを選びましょう。ジャストサイズよりも0.5〜1cm程度小さいものを選ぶことがポイントです。

ローファーは靴紐で締め付けることができないため、ジャストサイズを選んでしまうと、靴を履いているうちに革が伸び、徐々にサイズが合わなくなってしまいます。

歩くときにかかとが浮いてしまうと、履きづらいことに加え、だらしない印象を与えてしまいます。場合によっては、パカパカとかかと部分が地面にあたって音が出てしまうこともあるでしょう。

どうしてもサイズが合わない場合には、『中敷き』を入れるなどしてサイズを調整することも大切です。

靴下にも気をつかおう

ローファーを履く際は、『靴下』もしっかりと選びましょう。

カジュアルな装いがOKとされている職場において、ローファーを履きこなす際は、パンツの丈を靴下が見えるくらいの少し短めの長さにすることもあるでしょう。

この場合、靴下がきちんとしていなければ、全体の印象が悪くなってしまいます。ビジネス用のしっかりとしたソックスを軽くのぞかせる程度が、バランス良くまとまるでしょう。

スーツに合わせたローファーのコーデ例

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スーツにローファーをどのように合わせるのか、迷う人も多いでしょう。スーツとローファーのコーディネートについて、具体例をいくつか紹介します。

タッセルローファーのコーデ

まずは、スーツにタッセルローファーを合わせてみましょう。

タッセルローファーは、ローファーの中でも上品な印象を与えるため、スーツとの相性は悪くありません。

普段きっちりとした着こなしをしている人であれば、そのまま靴をタッセルローファーに置き換えるだけで印象を変えられます。

おしゃれに不慣れな人でも合わせやすいコーデのため、挑戦しやすいのではないでしょうか。

ビットローファーのコーデ

ビットローファーは金具が付いている分、高級感がある着こなしがしやすいのが特徴です。

ブラックにゴールドの金具が付いたタイプであれば、エッジの効いた足元を演出することが可能です。

デイリーに着こなすのであれば、カジュアルなセットアップやジャケパンとと合わせてコーデしてみましょう。周りとは差をつける粋な着こなしが楽しめます。

TPOに合わせて履きこなす

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スーツスタイルにおけるローファーは、クールビズの普及によってもたらされたビジネススタイルのカジュアル化により、徐々に認められつつあります。

ただし、相手によっては不快な印象を持たれてしまうこともあるため、ビジネスシーンで履く場合には、TPOを十分に考えて履くようにしましょう。

ローファーは、コーデや選び方を工夫することで、より上品な着こなしができる革靴です。

うまく履きこなして、これまでとは違うスタイルに挑戦してみてはいかがでしょうか。

KASHINAVI編集部
KASHINAVI編集部
オーダーメイドブランドのKASHIYAMAによる、知って得するスーツの常識をまとめたコンテンツ「KASHINAVI」を運営。 スーツに関するお悩みに対してナビゲートします。